― 前例が通じにくくなる中で、前例を“判断の代替”として使い続けた結果、手戻り対応が積み重なって仕事が増えていく構造 ―
組織行動科学(R)を提供するリクエスト株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役:甲畑智康)が運営する人的資本開発プランニング(R)センターは、国内33.8万人・980社の行動データ分析に基づき、仕事の内容は大きく変わっていないにもかかわらず、忙しさだけが増えていく構造を整理し、その状況にどう対応すればよいかを示したレポート「経験を必要とする知識を獲得するための負荷設計」を公開しました。
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■ 本レポートでいう「忙しさ」とは何か
本レポートでいう「忙しさ」とは、単純な業務量や処理件数の増加ではありません。
前例運用の中で、本来発生しなくてよかった修正・追加・やり直しが案件ごとに分散して積み重なり、可処分時間が細切れに消費されていく状態を指します。具体的には、差戻し・再依頼・追加タスク、確認依頼への応答回数、条件調整の往復回数、指示対応の増分といった「再作業イベント」の累積として観測されやすいものです。
■ 前例どおりに進めれば、仕事は回っている
現在、多くの業務は標準化され、前例どおりに進めることで日々の仕事は滞りなく回っています。売上や利益が急激に悪化しているわけでもなく、KPIも大きく崩れてはいません。この状況を見る限り、「今のやり方で問題はない」と感じるのは自然です。
■ しかし、前例が少しずつ通じにくくなっている
一方で、事業を取り巻く環境は静かに変化しています。顧客の条件、市場の前提、競争の構図。急激な変化ではないものの、以前の前例がそのまま当てはまらない場面が、少しずつ増えています。それでも現場では、これまでと同じ前例を使って仕事が進められます。前例を使うこと自体は合理的であり、誤りではありません。
■ 手戻りが増え、その対応が仕事を増やしていく
環境と前例のズレが広がるにつれ、以前なら一度で通っていた対応がやり直しになり、小さな修正や追加対応が増えます。成功とも失敗とも言えない「手戻り」が重なり、個別には合理的に処理されるため、問題として認識されにくいまま積み上がっていきます。
一つひとつは小さな対応です。しかし分散して累積することで、仕事の中身は変わっていないのに、やることだけが増えていく状態が生まれます。
■ 本部・本社から見ると「やることを足さざるを得ない」
こうした増分は、本部・本社からは見えにくい一方で、変化はまずKPIの伸びの鈍化として現れます。説明責任から確認や指示が上乗せされ、結果として新たな業務が現場に加わり、仕事量はさらに増えていきます。これは管理を強めたいからではなく、結果に対応しようとした自然な反応です。

■ 本レポートは「原因を責める」ものではない
本レポートは、現場のやり方や本部・本社の関与を責めるものではありません。扱っているのは、前例が通じにくくなった環境で、前例を判断の代替として使い続けたときに生じやすい、仕事構造の結果です。
■ 整理すれば、どこに手を打てばよいかが見えてくる
本レポートでは、前例運用を前提としたまま、どこでズレが生じ、なぜ手戻りが起き、それがどの業務で拡大しているのかを、仕事の設計として判断できる形に整理しています。
そのために、判断の経験は「指示」では生まれないという前提に立ち、事実をどこまで、どれだけ深く確認しなければ前に進めないかという条件を「負荷」として定義します。
そして、その負荷を新しい仕事として増やすのではなく、既存の業務の中に意図的に配置する原則を示します。
■ 分析の位置づけ(補足)
本分析は、当社が保有する業務行動データ(案件進行ログ、確認・参照履歴、差戻し・追加対応記録、指示・引継ぎプロセス等)を業務単位で横断照合したものです。目的は、特定施策の効果検証、業種別・企業別の優劣比較、個人能力要因の推定、特定部門・個人の責任追及ではありません。
また、本レポートが示すのは「必ず起きる因果」ではなく、再現されやすい構造パターンです。
■ レポート概要
レポート名:経験を必要とする知識を獲得するための負荷設計
― 前例が判断を代替すると、仕事はなぜ増えていくのか ―
発行:人的資本開発プランニング(R)センター(リクエスト株式会社)
対象:経営者、本部・本社機能担当者、事業責任者、現場マネジャー
内容:
- 前例が通じにくくなる環境変化の整理
- 手戻りが増えていく構造
- 仕事が増え続けないための対応の方向性
- 前例を前提にした仕事設計の考え方
ダウンロードはこちらから:
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参考となるレポート
「経験を必要とする知識」を、なぜ組織は“学ばせよう”としてしまうのか
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000165.000068315.html


■ 人的資本開発プランニング(R)センターについて
人的資本開発プランニング(R)センターは、33.8万人に及ぶ行動データ分析を基盤に「人の成長」や「育成」を個人の問題に還元せず、仕事・役割・判断構造の設計から捉え直す研究と実践を行っています。
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リクエスト株式会社
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リクエスト株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役:甲畑智康)は「より善くを目的に」を掲げ、33.8万人の働く人のデータに基づいた 組織行動科学(R) を基盤に、7つの研究機関が980社を支援している企業です。
組織行動科学(R)は組織で働く私達の思考と行動が「なぜ起こり」「なぜ続くのか」を事業環境と経験から解明し、より善く再現する手段です。