神奈川県箱根町にあるポーラ美術館で、3月17日(土)より、開館以来初となるエミール・ガレ(1846-1904)の展覧会「エミール・ガレ 自然の蒐集」が開催される。
ガレは、植物学、生物学、鉱物学といった博物学的な知識を駆使して作品の製作に取り組んだ、ガラス工芸の分野におけるフランスのアール・ヌーヴォーの旗手。ガレの工房の扉に「わが根源は、森の奥にあり」という言葉が掲げられていたように、ガレにとって植物の繁茂する「森」はインスピレーションの源であり、生命の神秘を象徴する存在として欠かせないものであった。
また、ガレが関心を寄せたもう1つの自然が「海」。クラゲやヒトデ、タツノオトシゴなど美術ではあまりとりあげられてこなかったモティーフに着目し、時にはグロテスクにさえ見える海の生き物をデザインとして取り入れている。
この展覧会では、ガレの芸術を初期から晩年まで辿りながら、「森」と「海」という2つのキーワードを通して、ガレによる自然の蒐集行為を検証していく。会期は3月17日(土)~7月16日(月・祝) [会期中無休]。
春~初夏の1日、自然あふれる箱根でガレの世界を体感してみてはいかがだろうか。
■『ポーラ美術館』
住所:神奈川県足柄下郡箱根町仙石原小塚山1285
写真上から
<水差「ギアナの森」>1903年頃_個人蔵
<花瓶「海馬」>1901-1903年 北澤美術館蔵
<蜻蛉文脚付杯>1904年頃_ヤマザキマザック美術館蔵
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