ホワイトストーンギャラリー銀座新館にて、アーティストで聴覚障碍者でもある、中村馨章氏による個展『In Between―Resonance』が6月3日(金)~7月2日(土)の期間、開催される。
展覧会について
音とコミュニケーションにおける接点や限界を作品制作を通じて、探求してきたという中村馨章氏。
同氏は初期の日本画制作から始まり、2012年に右耳に装用した人工内耳による感覚の変化、2018年から2年間のアメリカ留学と様々な素材や新しいテクノロジーを用いた表現の導入など、身体的そして文化的に異なる経験をしてきたという。
同展では、音とコミュニケーションという同氏にとっての重大なテーマにスポットが当てられ、聴覚障碍者として感じてきた音や言語で構築された心象風景を、同氏の原点である絵画で改めて表現。先行き不透明な現代社会においても力強く生きながら、互いが共感できる接点を模索する展覧会となる。
作家・中村馨章氏のコメント
中村馨章氏は、「この展示では私の原点であった絵画に回帰し、聴覚障碍者として子供時代から感じてきた音や言語で構築された心象風景を表現する。この表現に触れた観客が、不確かな存在であっても社会の場で強く生きることができるということを感じ、また観客がその風景と対話することで想像力を掻き立てられ、境界線により隔てられた他者に対してお互いに何らかの共感できる接点を見つけることを願っている。」とコメントしている。
中村馨章氏について
中村馨章氏は、2015年に東京藝術大学日本画博士後期課程、2020年には米国メリーランド・インステチュート・カレッジ・オブ・アートの大学院を修了した。
同氏は、人々の間に存在する聴覚と視覚に関わる音とコミュニケーションにおける接点や限界を探求し、初期の日本画から、自己と他者の間を隔てている境界線を無意識に暗示させてきた。この世界は聴覚障碍者としての静かな世界の様相を反映しているという。
また、2012年12月より右耳に人工内耳を装用したことにより、音声、視覚、および時間の知覚には大きな変化があったそう。現在の作品の色彩と空間感覚、言語感覚、コミュニケーションにおいて強い影響を与えているとのこと。
ホワイトストーンギャラリー銀座新館で開催される、中村馨章氏による個展『In Between―Resonance』へ足を運んでみては。
■中村馨章個展『In Between―Resonance』
会期:6月3日(金)~7月2日(土)
会場:ホワイトストーンギャラリー銀座新館
営業時間:11:00~19:00
休館日:日曜、月曜
住所:東京都中央区銀座6-4-16
中村馨章氏PROFILEページ:https://www.whitestone-gallery.com/ja/blogs/artist/yoshiaki-nakamura