保護犬猫の収容ゼロ、殺処分ゼロ、不適切飼育環境ゼロの3つのゼロを目指す「犬猫生活福祉財団」は、全国各地の犬猫保護活動団体とボランティア希望者をつなぐ専門の求人情報サイト「犬猫ワークス」を8月29日(月)にリリースした。
活動家の裾野を広げることで、日本全体の動物福祉向上を目指すという。
「犬猫ワークス」について
「犬猫ワークス」では、日本で活動する犬猫保護団体がサイト上にボランティア募集情報を公開できる。
ボランティア希望者は、地域や職種別にボランティア情報を検索可能だ。また、サイトへ登録することで、1クリックで応募を完了できる。保護団体、ボランティア希望者ともにサイトの利用は無料だ。
日本の殺処分の現状
⽇本の殺処分をめぐる問題は、年々改善傾向にあるものの、いまだ年間2万3千頭以上もの⽝・猫の殺処分が⾏われている。
殺処分問題の解決のためには、保護⽝猫の受け⽫となるシェルターの整備や、新しい家族を⾒つけるための譲渡活動が必要だ。加えて、そもそも殺処分の対象になるような⼦を出さないために、⼈の都合で捨てられてしまうことや、繁殖を防ぐ活動が必要になるという。
また、⽝猫の幸せを考えた場合、殺処分問題の解決だけでなく、最終的に幸せな環境で暮らせているかということも大切になる。
なぜボランティア求人情報サイトなのか
近年、民間団体や個人の活動により、民間での受入数や譲渡数は大きく伸びてきた。それに伴い、殺処分数は年々減少傾向にある。しかし、まだまだ活動をしているのは一部の人に限られ、その一部の個人や団体に金銭面と時間の面で大きな負担が集中してしまっており、継続が困難になるリスクがあるそう。
継続的に活動を続けていくために金銭面と人手の面の両方で、より多くの人が参加し、皆で支えていく仕組みをつくることが必要だ。その人手の面を解決するため、同団体はボランティアとして活動に携わる人が増えることが必要だと考えているそうだ。
ボランティアを行っている人は全体の6.2%
また、SNSを通じて動物保護ボランティアに関する事前アンケートを行った結果、すでにボランティアを行っている人は全体の6.2%だった。一方、「ボランティアに興味はあるが、始め方が分からない」「体力や仕事内容に不安がある」2つの選択肢への回答を合わせると92%となり、多くの人がボランティアに興味があるものの、まだ参加はしていない状態だった。
そこで「犬猫ワークス」では、ボランティアの職種や仕事内容を明示することで、これからボランティアを始める人が安心して申し込めるようになっている。また、「Web制作」など体力に自信がない人でも、特技を活かして参加できるボランティアがあることも伝えられている。
今後はサイト上でボランティアについて基礎知識を学べるEラーニングコンテンツなどが整備され、ボランティア参加者の不安を事前に取り除く対策を行っていくという。
動物保護ボランティアに参加したいと思う人は「犬猫ワークス」をチェックしてみては。
「犬猫ワークス」URL:https://inuneko-works.com/
(角谷良平)