「首里の馬」で第163回芥川賞を受賞した高山羽根子氏の初長編作品『暗闇にレンズ』が遂に文庫化され、東京創元社より発売中だ。
五代にわたる一族の姿を描いた長編作品
高山羽根子氏は、第1回創元SF短編賞の佳作に選出され、短編集『うどん キツネつきの』で書籍デビューののち『太陽の側の島』で第2回林芙美子賞を受賞、SFから純文学まで幅広く活躍する書き手として注目を集めている。
今回文庫化された『暗闇にレンズ』は「首里の馬」での芥川賞受賞後第一作にあたる作品だ。物語は高校生の「わたし」とその友人の「彼女」を軸とした<現代>パートと、映像や映画の歴史とそれに携わってきた女性たちの年代記が語られる<過去>パートで構成され、映画と映像にまつわる壮大な偽史と、時代に翻弄されつつもレンズをのぞき続けた五代にわたる一族の姿を描いた長編作品となっている。
文庫化に歓喜の声があがる
同作は単行本刊行時に数々の新聞・雑誌などで取り上げられ、“最後のページでは熱いものがこみ上げる”、“現代を生きる上で大切な、多くの知恵が見いだされる”、“壮大な物語に圧倒される”など絶賛を博し、その反響の大きさから発売即重版が決定するなど話題を呼んだ。また書店員からも絶賛コメントが続々届き、文庫化が待望されていたという。
文庫化を待ち望んでいた読者からは早くも歓喜の声が続々とSNSなどに上がっている。
この機会に文庫化された『暗闇にレンズ』と高山羽根子氏に注目しては。
東京創元社公式サイト:http://www.tsogen.co.jp/np/isbn/9784488803087
(江崎貴子)
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