「スマート家族信託」などを提供するトリニティ・テクノロジーは、新サービス「おひさぽ」をリリース。「おひさぽ」は身元保証、死後事務、見守りなど、単身の高齢者が安心して暮らせるよう、家族の代わりにずっと寄り添いサポートするサービスである。
高齢者ひとりでも安心して過ごせるように
同社代表取締役・司法書士 磨和寛氏によると、同氏が司法書士をしていた際、ある単身の高齢者から相談を受けたそう。「私は天涯孤独の身なので、もしもの時に備えて葬式やお墓の準備をしたい」という相談内容で、その人の悩みを聞いているうちに、葬式やお墓の準備といった単純な準備だけではとても足りないと感じ、専門書籍を調べながら、見守り、任意後見、身元保証、死後事務支援といった提案をし契約に至った。
その人は今でも元気に暮らしており、定期的に会っているが「本当に安心して過ごせる」と言っているという。
不正を防ぐために単身高齢者、士業、トリニティの三者で契約
今回リリースした「おひさぽ」は、同氏の体験をもとにしつつ、それにテクノロジーを掛け合わせたサービス。
例えば、単身の高齢者が長期入院や介護施設入居、身体的な理由で外出できない場合などに、家族の代わりに士業が預金の管理や代理人として引き出しや支払いを行う。
財産管理委任契約を結ぶ必要があるが、士業であっても第三者の目が入らなければ不正が起こる可能性がある。このような不正を防ぐべく、単身高齢者、士業、トリニティ・テクノロジーの三者契約を結ぶ。同社は、専用のシステムや銀行APIを活用して、士業が行う財産管理を監督し不正を防止。また、遠方に親族がいる場合は、スマホを介して財産管理状況を共有・報告する機能も実装される。
企業のガバナンスと同様に、第三者の牽制役・監視役がいなければ不正が起きうるという考えの下、ひとりの高齢者に安全・安心を提供するサービスになっている。
テクノロジーの力でサービスの充実はかる
今や日本の人口減少や地域の過疎化は深刻な問題に。このような社会状況において、テクノロジーが果たせる役割は重要とし、同社は、単身高齢者の人々が社会から取り残されないよう、社会課題解決の視点を持ちながら、今後もサービス開発を進めていく。
例えば、元気な段階の見守りサービスや緊急時の対応をテクノロジーを活用して行うなど、今後も機能の拡張を予定。「おひさぽ」は、各地の地方銀行や信用金庫と連携しながら推進していき、すでに複数の地方銀行と業務提携や共同サービスリリースの準備を進めている。
家族の代わりに高齢者にずっと寄り添う「おひさぽ」の利用を検討してみては。
おひさぽ公式サイト:https://sma-shin.com/ohisapo/
(さえきそうすけ)