日本中では目まぐるしく、日々いろんなイベントがひらかれている。「そんな日本には、どのような土地があるのだろう」と、写真家として活動している私(仁科勝介)は、“平成の大合併”時に残っていた、旧市町村をすべて巡る旅に出た。その数は2000を超える。
今回、地域や自治体、企業の取り組み、新商品などの情報を発信するニュースサイト「ストレートプレス」で、それらを紹介する機会をいただいたので、写真を添えて連載をスタートした。
「ストレートプレス」内に登場するローカルな市町村と、関係があるかもしれない。
今回は、埼玉県小鹿野町を写真とともに紹介する。
Vol.41/埼玉県小鹿野町
小鹿野町の小鹿神社では、金曜日と土曜日に春祭りが開かれていた。訪れたのは月曜日の朝で、撤収作業が行われていたのだった。もちろん年配の方も多かったが、地元の若手衆であろう人たちもいた。地域がこの先につながっていくかどうかは、人次第だとつくづく感じる。
ぼくは服装からして地元の人ではないので、撤収作業をくぐって、小鹿神社に参拝したわけだが、人と人の間を通り過ぎていると、「昨日はお疲れ様でした」という声が聞こえてきた。いい会話だな、と思った。ぼくは地元のお祭りを、知ったように書くことなどできない。そんなことよりも、お祭りに関わっている地元の方々にとって、大切であることが何よりだから。
祭りの法被を着ている人を見ると、どんなドレスコードよりも強いな、と思う。
(仁科勝介)
仁科勝介(Katsusuke Nishina にしなかつすけ)/かつお
写真家として活動。1996年、岡山県倉敷市生まれ。広島大学在学中に、日本の全1741の市町村を巡る。
『ふるさとの手帖』(KADOKAWA)、『環遊日本摩托車日記(翻訳|邱香凝氏)』(日出出版)をはじめ、2022年には『どこで暮らしても』(自費出版)を刊行。
旧市町村一周の旅『ふるさとの手帖』:https://katsuo247.jp
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