賃貸マンション管理会社の長栄は、京都市が全国初の取り組みとして行う「市営住宅の空き住戸を『若者・子育て向け住宅』に活用する取組(こと×こと)」の委託事業者に選定された。
「向島市営住宅第9街区住棟」の空室を京都市から借り上げ、リノベーション工事を施した後、若者や子育て世帯を対象に廉価で提供する。
若者世代の転出が増加する京都市
京都市では、マンションの価格高騰などの影響で、若者世代の転出が増加し、人口減少幅は全国の市区町村で2年連続ワーストとなっている。一方、市営住宅には空き住戸が多くみられ、同社が今回管理する「向島市営住宅9街区住棟」では219戸中、71戸が空室となっている。
「向島市営住宅」の現状
竣工から45年経過する「向島市営住宅」には、建築当初から住んでいる人が多く、入居者層の高齢化が進んでいる。同社で現地調査を行ったところ、竣工当時から間取り等が更新されていないことが判明した。
京都市の人口減少は、賃貸マンション経営にも大きな影響を与え、住む人も当然ながら減少する。
同社は賃貸マンション管理会社として長年培ってきたノウハウを駆使して、ハード面、ソフト面の充実を図ることで、京都市内の人口流出に歯止めをかけ、子育て世代の定住促進ならびに「向島ニュータウンの再生」をしていきたいと考えている。
サポートセンターが24時間365日対応
ハード面の充実としては、若者・子育て世帯のライフスタイルに合わせた住戸にフルリノベーションし、廉価で部屋を提供する。
ソフト面としては、入居者が困ったとき・トラブルがあったとき、サポートセンターが24時間365日対応する。また家具・自転車購入、家具家電レンタルやハウスクリーニング、飲食店・娯楽施設での割引など、さまざまなシーンで活用できるサービスを提供する。
さらに、既存の入居者と若者・子育て世帯の新規入居者が良好な関係を築くため、さまざまなイベント、キャンペーンを開催し、入居者満足度を向上させ、定住を促進していく。
改修というハード面だけでなく、ソフト面にも注力することで「向島ニュータウンの再生」を図る長栄の取り組みをチェックしてみては。
長栄:https://www.kk-choei.co.jp/
(江崎貴子)