OUIは、OUIで開発したiPhoneに取り付けて眼科診察を可能にするアタッチメント型医療機器「Smart Eye Camera(SEC)」について、インドネシアでの医療機器登録を行った。
世界の失明を50%減らし眼から⼈々の健康を守る
OUIは“世界の失明を50%減らし、眼から⼈々の健康を守る”ことを理念に、医学・工学・ビジネスのプロフェッショナルが力を合わせて活動する、慶應義塾大学医学部発のベンチャー企業。
iPhoneアタッチメント型医療機器「SEC」
眼科の診察を可能にするiPhoneアタッチメント型医療機器「SEC」をゼロから開発し、約1年半で完成させた。iPhoneのカメラと光源を利用した眼科診療機器は本邦初であり、動物実験の結果及びヒトの眼を使用した臨床研究の結果にて、既存の細隙灯顕微鏡と同等の性能があることが証明されている。
世界の失明原因第1位は白内障だ。白内障は適切な時期に治療をすれば失明に至らない可能性が高いにもかかわらず、発展途上国においては白内障による失明が社会問題となっている。「SEC」はiPhoneに取り付けて使用する小型な医療機器であるため、電気のない地域や被災地など場所を選ばず眼科診察を可能にする。
世界の予防可能な失明と視覚障害を克服する
OUIは、「SEC」を通じて、従来眼科医療を届けることができなかった患者に適切な診断を届け、世界の予防可能な失明と視覚障害を克服することを目指して活動している。
これまで、アジア・アフリカ・中南米地域をはじめとする世界30カ国以上で、現地の眼科医・NGO・医療機関・国際機関と協力して、さまざまなパイロット実証を行ってきた。
インドネシアでは、2022年からジャカルタ・デンパサール・マカッサルの病院・現地眼科医と連携し、農村部や離島での「SEC」活用実証や、国際共同研究によるアカデミックなエビデンス作りに積極的に取り組んできた。
「SEC」は2019年6月に日本、2021年6月に欧州、2021年10月にケニア、2023年6月にカンボジアで医療機器登録を行っており、今回はそれらに続く海外での医療機器登録となる。
今後、より本格的にインドネシア全土の眼科医・医療機関と連携を強め、現地の眼科医療の課題解決に邁進していくという、OUIの活動に注目していきたい。
OUI公式サイト:https://ouiinc.jp/
参考:デンパサールのUdayana University Faculty of Medicineの眼科医の先生らが発表した「SEC」に関する医学論文
Interobserver Reliability of Tear Break-Up Time Examination Using “Smart Eye Camera” in Indonesian Remote Area. Clinical Ophthalmology 2023:17 2097–2107. Ariesanti Tri Handayani, Clara Valentina, I Gusti Ayu Ratna Suryaningrum, Putu Dian Megasafitri, I Gusti Ayu Made Juliari, Ida Ayu Ary Pramita, Shintaro Nakayama, Eisuke Shimizu, Anak Agung Mas Putrawati Triningrat
https://www.dovepress.com/articles.php?article_id=85392&source=post_page—–e600430187e6——
(角谷良平)