日本中では目まぐるしく、日々いろんなイベントがひらかれている。「そんな日本には、どのような土地があるのだろう」と、写真家として活動している私(仁科勝介)は、“平成の大合併”時に残っていた、旧市町村をすべて巡る旅に出た。その数は2000を超える。
今回、地域や自治体、企業の取り組み、新商品などの情報を発信するニュースサイト「ストレートプレス」で、それらを紹介する機会をいただいたので、写真を添えて連載をスタートした。
「ストレートプレス」内に登場するローカルな市町村と、関係があるかもしれない。
今回は、茨城県旧千代田町(かすみがうら市)を写真とともに紹介する。
Vol.216/茨城県旧千代田町(かすみがうら市)
石岡市の「常陸風土記の丘」から、かすみがうら市の旧千代田町へ向かって進んでいく。風土記の丘は市街地よりも郊外に立地していたので、そのまま旧千代田町へ向かう道中も、田園風景が広がっていた。そして、曇り空が続いていた日だったけれど、青空が見え始め、夏のような入道雲も現れた。訪れた季節は6月中旬で、梅雨の最中といったところである。そんな中で見えた青空は、夏の気配を強く感じさせ、季節の巡りを届けてくれたようだった。空の色や雲の形を見ているとふと季節が進んだことを感じることがあるし、そうした風景に出会えると嬉しくなる。
市街地では、かすみがうら市千代田庁舎を中心に散策した。コンパクトな住宅地が広がっており、やや坂もある。市名がかすみがうら市なので、平野部の霞ヶ浦をイメージしやすいけれど、旧千代田町は霞ヶ浦に面していない土地だ。緩やかな丘陵性があり、場所によっては木々も茂っていた。さらに、庁舎近くの青色の千代田大橋も印象的だ。この橋は国道6号線との交差点付近にあるので、周辺は交通量も多く感じられた。そして、タイのスーパーマーケットなどもあり、いろんな国の方々も住んでいるのかなあということを思ったりしたのだった。
(仁科勝介)
仁科勝介(Katsusuke Nishina にしなかつすけ)/かつお
写真家として活動。1996年、岡山県倉敷市生まれ。広島大学在学中に、日本の全1741の市町村を巡る。
『ふるさとの手帖』(KADOKAWA)、『環遊日本摩托車日記(翻訳|邱香凝氏)』(日出出版)をはじめ、2022年には『どこで暮らしても』(自費出版)を刊行。
旧市町村一周の旅『ふるさとの手帖』:https://katsuo247.jp
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