日本中では目まぐるしく、日々いろんなイベントがひらかれている。「そんな日本には、どのような土地があるのだろう」と、写真家として活動している私(仁科勝介)は、“平成の大合併”時に残っていた、旧市町村をすべて巡る旅に出た。その数は2000を超える。
今回、地域や自治体、企業の取り組み、新商品などの情報を発信するニュースサイト「ストレートプレス」で、それらを紹介する機会をいただいたので、写真を添えて連載をスタートした。
「ストレートプレス」内に登場するローカルな市町村と、関係があるかもしれない。
今回は、福島県旧梁川町(伊達市)を写真とともに紹介する。
Vol.281/福島県旧梁川町(伊達市)
旧霊山町から約10kmの道のりを北へ進み、旧梁川町に入った。梁川は「やながわ」と読む。だから梁瀬も「やなせ」だ。そろそろ覚えたい。
伊達市の旧市町村を巡ってみて、やはり隣町までの距離が近いのだなと感じた。ほかの福島県の旧市町村では、もう少し長い距離を移動する感覚があった。しかし、伊達市は近い。つまり、伊達郡ではかつて小さな町が独立して残っていたのだなあと。
そして、最初に向かったのは「やながわ希望の森公園」。阿武隈急行の停車駅にも、「やながわ希望の森公園前駅」と、公園の名前そのままの駅がある。自由に散策していくと、桜の木や松林が広がり、雰囲気も良い。大きな池も見つけた。
次に公園から、市街地へ移動した。「まちの駅 やながわ」周辺の道路沿いは、綺麗に整備されている。そして、新しい建物が建っているものの、その外観は昔の和風建築を感じさせるのだった。電柱も地中化しており、良い町並みを残そうという意志を感じられた。
そして、立派な外観の「まちの駅 やながわ」へ入ってみる。桃が売られていて、さすが福島県と思ったし、「ももどら」という桃のどら焼きを買ってみた。アイスそのものが美味しくて、ほんのり桃の香りもする。くぅー、たまらない! 美味しいっていいな。
建物内では地元のおばあちゃんたちもアイスを頬張りながらひと休憩している。そうした穏やかな日常に、心も癒されたのだった。
(仁科勝介)
仁科勝介(Katsusuke Nishina にしなかつすけ)/かつお
写真家として活動。1996年、岡山県倉敷市生まれ。広島大学在学中に、日本の全1741の市町村を巡る。
『ふるさとの手帖』(KADOKAWA)、『環遊日本摩托車日記(翻訳|邱香凝氏)』(日出出版)をはじめ、2022年には『どこで暮らしても』(自費出版)を刊行。
旧市町村一周の旅『ふるさとの手帖』:https://katsuo247.jp
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