トレンドニュースサイト STRAIGHT PRESS【 ストレートプレス 】

ロバート・ウォルターズ・ジャパン株式会社

「マネジメント志向=定着」ではなかった?

このエントリーをはてなブックマークに追加

中間管理職を目指す人ほど「社外」を見ているという調査結果

■ 調査概要
ロバート・ウォルターズ・ジャパン株式会社(以下、当社)は、20代~30代前半の非管理職層および日本国内企業を対象に、中間管理職に対する意識とキャリア行動に関する調査を実施しました。

本調査では、「中間管理職を目指す意欲」と「転職行動・転職への自信」を掛け合わせて分析することで、中間管理職不足が叫ばれる背景にある構造的な課題を明らかにすることを目的としています。
- 調査対象:20代~30代前半の非管理職層 1,107名/日本国内企業 414社
- 調査方法:オンラインアンケート
- 調査期間:2025年10月
- 実施主体:ロバート・ウォルターズ・ジャパン株式会社

■ 調査結果のまとめ
1. 中間管理職を目指す人は「少数派」ではない
20代~30代前半の非管理職層の約65%が「キャリアアップのために中間管理職に就きたい」と回答。
「若手は管理職を敬遠している」という見方とは異なり、中間管理職という役割自体が広く否定されているわけではないことが分かりました。

2. しかし、意欲の高い人ほど転職市場も視野に入れている
中間管理職を目指す意欲が高い層ほど、転職活動を行っている割合や、転職に対する自信が高い傾向が見られました。
これは、「昇進意欲=社内定着」とは必ずしも言えない構図を示しています。

3. 企業の97.3%が「中間管理職は重要」と回答する一方、役割設計にギャップも
企業向け調査では、97.3%が「中間管理職は自社にとって重要」と回答。中間管理職が組織運営において欠かせない存在であるという認識は、企業側で広く共有されています。
一方で、個人側調査では、中間管理職になりたくない理由として、「高いストレスと見合わない報酬」(76.7%)が最も多く挙げられました。

1. 中間管理職を目指す人は、決して少数派ではない
「キャリアアップのために中間管理職に就く必要があると思うか」という質問に対し、59.5%が「必要であり、かつ中間管理職になりたい」、5.5%が「必要はないが、なりたい」と回答しました。

中間管理職になりたいと回答した人は65%

中間管理職になりたい理由としては、
- 組織やチームの方向性・戦略に影響を与えられること(34.1%)
- より高い給与(29.8%)

が上位に挙がり、キャリアの次のステップとして前向きに捉えている層が一定数存在していることが分かります。

2. 中間管理職志向の高い人ほど、キャリアの選択肢を社内に限定していない
一方で、転職行動に注目すると、
- 「中間管理職に就く必要はないが、就くことを望んでいる」層では40.0%
- 「必要であり、かつ望んでいる」層でも33.5%

が現在転職活動を行っていると回答しました。

「中間管理職に就く必要があるが、望んでいない」層(30.4%)および「必要がなく、望んでもいない」層(28.6%)に比べると、転職活動率が高いことがわかります。

中間管理職を「望んでいる」層は、「望んでいない」層より転職活動率が高い

また、「必要であり、かつなりたい」層の74%が「転職に自信がある」と回答しており、「必要だが望んでいない」層(57%)と比べても高い結果となっています。

これらの結果から、中間管理職を目指す意欲の高さが、必ずしも今の会社にとどまり続ける意識につながっていないことがうかがえます。

中間管理職を「望んでいる」層は、「望んでいない」層より転職への自信も高い

3. 企業は中間管理職を強く必要としている一方、役割設計にギャップも
企業向けに実施した調査では、「自社にとって中間管理職はどの程度重要か」という問いに対し、97.3%が「重要」と回答しました。

中間管理職が、現場と経営をつなぐ存在として、組織運営に欠かせない役割を担っているという認識は、企業側で広く共有されていることが分かります。

97.3%の企業が「中間管理職は重要」と回答

一方で、個人側の調査では、中間管理職になりたくない理由として、「高いストレスに対して報酬が見合わない」と回答した人が76.7%と、最も多い結果となりました。

そのほかにも、「意思決定の裁量が限られている」「個人的な成長を感じにくい」「創造性を発揮しにくい」といった声が挙げられています。これらの結果からは、企業が中間管理職に寄せる期待の大きさに対して、個人側は「責任に比して裁量やリターン、成長実感が十分ではない役割」と捉えている可能性がうかがえます。

中間管理職をめぐる課題は、単なる意欲や育成の問題ではなく、「昇進=責任増・負荷増」という構造のままでは、意欲ある人材を社内につなぎ止めることが難しいという、役割設計上のギャップに起因していると考えられます。

■ 問われているのは「育成」よりも「役割設計」
今回の調査結果からは、企業は中間管理職を強く必要としているにもかかわらず、上昇志向のある人材ほど、社外も視野に入れてキャリアを考えているというギャップが浮き彫りになりました。

これは、「昇進=責任増・負荷増」という構造のままでは、意欲ある人材を社内につなぎ止めることが難しいという現実を示しているとも言えます。

中間管理職を持続的に確保していくためには、単に昇進機会を提示するだけでなく、
- 責任に見合った報酬・評価制度
- 意思決定や裁量の明確な付与
- 成長実感が得られる役割設計
- 現場調整役にとどまらない、戦略への関与

といった「役割の再設計」が、これまで以上に問われていくことになりそうです。

■ まとめ
ロバート・ウォルターズ 北東アジアおよびグレーターチャイナCEOのジェレミー・サンプソンは、次のようにコメントしています。
「日本の労働市場は、これまで一つの企業の中でキャリアを積み重ねていく長期雇用を前提としてきました。しかし現在見えてきているのは、最も強いリーダーシップ志向を持つ人材ほど、その実現のために転職をいとわないという現実です。これは、意欲ある人材の定着を目指す企業にとって、新たな課題を突きつけています。」

さらに、次のようにも述べています。
「多くの若手・中堅層は、中間管理職が大きな責任を負っている一方で、それに見合う裁量や評価が十分に与えられていない状況を目にしています。そのギャップにより、さらに良い環境でマネージャーとして成長できる場を求め、別の組織に目を向ける動機になることもあります。」

最後に、次のようにまとめています。
「中間管理職は企業にとって明らかに重要な存在ですが、『重要視されている』というだけでは定着は実現しません。一定の人材流動は避けられない中で、意欲ある人材が成長し、裁量を持ち、正当に評価される環境を用意できているかどうか。それこそが、この重要なマネジメント層を持続的に支える鍵になります。」

企業プレスリリース詳細へ
PR TIMESトップへ

最新情報をTwitterで受け取ろう!
最新情報をFacebookで受け取ろう!
前の記事
一覧へ戻る
次の記事