時代を超える傑作SF小説が、日本マンガとして世界へ
株式会社早川書房(本社:東京都千代田区)は、当社が運営するコミックサイト〈ハヤコミ〉発の『ソラリス』(森泉岳土、原作:スタニスワフ・レム)が、朝日新聞社主催「第30回手塚治虫文化賞マンガ大賞」の最終候補作品に選出されたことをお知らせします。連載中からSNSで大きな話題となり、刊行後も国内の各メディアで絶賛され、英語圏をはじめ中国・台湾・ロシアでの出版が決定。原作者レムの故郷ポーランドからもオファーが届くなど、世界へと広がりを見せています。
作品について
『ソラリス』(上・下)

上巻
下巻
[表1: https://prtimes.jp/data/corp/73162/table/55_1_b3bb79f42c652e0b9bd1897e119b7d0b.jpg?v=202602211245 ]
作品概要
スタニスワフ・レムによる原作小説『ソラリス』は、1961年にポーランドで発表されたSF文学の不朽の名作。意識を持つ広大な海におおわれた惑星ソラリスを舞台に、人間の記憶と他者理解、そして真のコミュニケーションの不可能性を問う哲学的傑作として世界各国でロングセラーとなっています。AIが急速に発展する現代において、「人間を超える知性とどう向き合うか」というそのテーマが改めて注目を集めています。
アンドレイ・タルコフスキー監督、スティーヴン・ソダーバーグ監督による2度の映画化でも知られており、また「SFマガジン」2025年2月号のSFオールタイムベストの投票では第1位に輝きました。
深遠な原作世界を、森泉岳土が繊細かつ詩情あふれる筆致で描き出したコミック版は、難解と言われてきた『ソラリス』を、これまでより広い読者のもとへ届けています。

サンプルページ1
サンプルページ2
著者・原作者について
森泉岳土 Takehito Moriizumi
マンガ家。1975年、東京生まれ。2010年、月刊コミックビーム9月号に「森のマリー」が掲載されデビュー。主な作品に『カフカの「城」他三篇』(2015)、『報いは報い、罰は罰』(2017)、『セリー』(2018)、『村上春樹の「螢」・オーウェルの「一九八四年」』(2019)、『爪のようなもの・最後のフェリー その他の短篇』(2020)、『アスリープ』(2021)、『仄世界』(2022)、『佐々々奈々の究明』(2024)。著書に、義父の大林宣彦監督との日々を綴った『ぼくの大林宣彦クロニクル』がある。
スタニスワフ・レム Stanisław Lem(原作)
1921年、旧ポーランド領ルヴフ生まれ。20世紀を代表するSF作家。『ソラリス』(1961)はレムの代表作であり、世界的な傑作古典として知られる。アンドレイ・タルコフスキーとスティーヴン・ソダーバーグの両監督によりそれぞれ映画化された。他の作品に『エデン』(1959)、『完全な真空』(1971)、『泰平ヨンの航星日記』『泰平ヨンの未来学会議』(1957、1971、ハヤカワ文庫)など。中欧の小都市からめったに外に出ることなく人類と宇宙の未来を考察し続ける「クラクフの賢人」として知られた。2006年死去。
マンガ家コメント
「僕はふだん墨と爪楊枝でマンガを描いているのですが、本作『ソラリス』は鉛筆を使い、地球側は「線」で描いて余白をつくり、ソラリス側は黒々と「面」で描きました。ふたつの世界は交わらないかもしれない。そんなことを絵で伝えたかったからです。手間のかかる画法ですが、作品には求められるタッチというものがあって、ソラリスのマンガ化にはこの描きかたが不可欠でした。
編集部から手塚治虫文化賞のノミネートの連絡があり「ほんとかな」と信じられず、しばらく誰にも言えませんでした。それくらい驚きで、うれしいです。ありがとうございます。原作者レムの描いた『ソラリス』が持つ、豊かなビジョンの魅力のおかげだと思います」
――森泉岳土
推薦コメント
「圧倒的な魔法のような筆力でエンディングに流れこんでいく! 感動的だ!」
――沼野充義(『ソラリス』訳者、東京大学名誉教授)
編集部コメント
「森泉さんが『「ソラリス」をやりたい』と仰ったとき、思わず『本当にやるんですか』と聞いてしまいました。あの難解な原作に真正面から挑んだことが、今回のノミネートに繋がったのだと思います。森泉さんの次回作はカズオ・イシグロ原作『夜想曲集』です。お楽しみに。」
――ハヤコミ編集部
〈ハヤコミ〉について
〈ハヤコミ〉(https://hayacomic.jp)は、創業81年の早川書房が2024年7月23日に開設した公式コミックサイトです。毎週火曜日更新。SF・ミステリ文学の「世界的名作×マンガ」のコミカライズを軸としつつ、オリジナルコミックの発表の場としても拡充を進めています。第一弾ラインナップには本作『ソラリス』のほか、アガサ・クリスティー原作『そして誰もいなくなった』(マンガ:二階堂彩)、2022年本屋大賞受賞作のコミック化『同志少女よ、敵を撃て』(マンガ:鎌谷悠希、原作:逢坂冬馬)などがあります。『そして誰もいなくなった』は英語・フランス語・ドイツ語・イタリア語・中国語など11言語にて翻訳出版が決定しており、さらなる国からもオファーが届いています。
今後の展望
〈ハヤコミ〉は今後さらに、世界的な文学作品のコミカライズに加え、オリジナルコミックのラインナップも本格的に拡充してまいります。あわせて、ハヤコミ作品の海外および映像展開を視野に入れたIP開発を積極的に推進し、グローバルな読者・視聴者へのリーチを強化していきます。
手塚治虫文化賞について
手塚治虫文化賞は、手塚治虫氏の業績を記念し朝日新聞社が1997年に創設した賞です。第30回では2025年に国内で刊行・発表されたマンガを対象に選考が行われています。
詳細:https://www.asahi.com/corporate/award/tezuka/
会社概要
株式会社早川書房
[表2: https://prtimes.jp/data/corp/73162/table/55_2_cf4a90a0674a28debbcc3f7fc5649638.jpg?v=202602211245 ]