※本リリースは仏パリで2026年3月4日発表した英文リリースの抄訳です
- 極限環境に耐える技術を実現したMiLAW(月面用エアレスホイール)が、その革新性を高く評価され、「Concept of the Year」を受賞
- 欧州ラベリング制度で最高グレード トリプルAを取得し、長く性能が続くプレミアム・コンフォートタイヤ「MICHELIN Primacy 5 energy」が、その高い総合性能を評価され「Tire of the Year」を受賞。
- バイオ由来ブタジエンとエラストマーを生産するミシュランのバイオバタフライ・プログラムが、環境負荷低減への大きな貢献として高く評価され、「Environmental Achievement of the Year」を受賞
- ミシュランで35年以上にわたり、相反する性能要求にも向き合いながらタイヤ技術の高度化に取り組んできた、タイヤ部門シニアフェローのパスカル・プロストが、低転がり抵抗タイヤやエコデザインといった持続可能な技術開発への貢献、社内外の幅広い連携による功績が評価され、「Tire Tech 2026 Lifetime Achievement Award」を受賞
ミシュランは、2026年3月3日から5日まで、ドイツ・ハノーバーで開催されたタイヤ業界の設計・製造・イノベーションに関する国際展示会「Tire Technology Expo 2026 」で4つの主要な賞を受賞しました。
ミシュラングループ経営評議会メンバー及び研究開発部門執行副社長のフィリップ・ジャカン氏は次のように述べています。
「Tire Technology Expo 2026で4つの賞を受賞できたことは、ミシュランのチーム力と科学・技術・環境の各分野における深い研究開発力の成果です。月面探査から日常の道路まで、そしてポリマー複合素材に関する当社の高度な知見により、私たちは常に新しい領域に挑戦し、研究を実用的なソリューションに変え、次世代素材の開発を加速しています。今回の受賞は、こうした技術的前進だけでなく、より良い暮らしと未来のモビリティの実現に向けて日々取り組む全てのミシュラン社員の努力が評価されたものでもあります。」
MiLAW(月面用ホイール) - 「Concept of the Year」を受賞
ミシュランの技術領域を広げる月面用ホイール
MiLAW(MICHELIN Lunar Airless Wheel:月面用ホイール)は、その革新的な技術が高く評価され、「Concept of the Year」を受賞しました。MiLAWは、将来のアルテミス月面探査ミッションで使用されるローバー向けに設計されたエアレスタイヤで、20年以上にわたるエアレス構造、先端ポリマー、3Dプリンティングなどの研究開発から生まれた成果です。
MiLAWは、放射線や岩石による摩耗、そして−240°Cから+100°Cまでという極めて過酷な温度環境に耐えながら、月面探査に不可欠なトラクションと耐久性を提供する必要があります。そのため、ミシュランでは厳格な試験とデジタルシミュレーション能力で大幅な強化を行い、実現にいたりました。この技術革新は宇宙だけにとどまらず、地上での今後の製品開発にも応用が期待されています。特に、高い耐久性や堅牢性が求められる環境では、MiLAWの開発で得られた知見がミシュランの次のイノベーションにつながっています。

MiLAW月面用ホイール (C)Michelin 
MiLAW月面用ホイール (C)Michelin
MICHELIN Primacy 5 Energy(ミシュラン プライマシー5 エナジー) - 「Tire of the Year」を受賞
主要自動車メーカーからも評価され、欧州ラベリング制度(1)で最高グレード トリプルA*を取得した、長く性能が続くプレミアム・コンフォートタイヤ「MICHELIN Primacy 5 energy」
MICHELIN Primacy 5 Energy は「Tire of the Year」を受賞しました。本製品は発売前からすでに約20の主要自動車メーカーに採用が決定しており、現在開発中の50車種以上に装着される予定です。MICHELIN Primacy 5 Energy は 欧州ラベリングでウェットグリップ、エネルギー効率、車外騒音のすべてにおいて最高評価のトリプルAを獲得し、シリーズ内で最も長く性能が続くタイヤとして認められています。現在、夏用タイヤにはこれまで以上に高い性能が求められています。安全性はもちろん、電気自動車への適合性、CO2排出量削減、エネルギー効率、そして素材のサステナビリティなど、多様な要件に応える必要があります。MICHELIN Primacy 5 Energy は、こうした市場の高い期待に応える製品として評価されました。

MICHELIN Primacy 5 Energy
バイオバタフライ プログラム -「 Environmental Achievement of the Year : industrial contribution」を受賞 -
バイオ由来ブタジエンとエラストマーの製造
ミシュラン、IFPエナジーズ・ヌーヴェル、Axens が共同で推進し、フランス環境・エネルギー管理庁(ADEME)の支援を受けている バイオバタフライ プログラム が、「Environmental Achievement of the Year -industrial contribution」 を受賞しました。
12 年以上の研究開発と 8,000 万ユーロ超の投資を経て、2023 年にミシュランのバッサンサイトで稼働した実証設備 により、バイオエタノールからバイオ由来ブタジエンを製造する安定したプロセス が実証されました。
このプロセスを用いて生産された最初のエラストマーは、タイヤ用途に求められる要件を満たしており、化石資源由来ブタジエンと比べて大幅なカーボンフットプリント削減 を実現します。
バイオバタフライ プログラムは、バイオ由来エラストマー産業の構築に向けた大きな節目であり、タイヤのバリューチェーン全体の カーボンフットプリント低減に貢献する取り組みです。

Biobutterfly demonstrating plant (C)Michelin

タイヤ部門のシニアフェローのパスカル・プロストが「Tire Tech 2026 Lifetime Achievement Award」を受賞
ミシュランで 35 年以上にわたり第一線で活躍してきた パスカル プロストが(現 タイヤ部門シニアフェロー)、Tire Technology Expo 2026 において Lifetime Achievement Award を受賞しました。 キャリアを通じて、タイヤに関する幅広い技術課題に意欲的に取り組み、相反する性能要件の両立といった難易度の高いテーマにも挑み続けてきました。
また、グループ内の多くのチームと協働したほか、大学や自動車メーカーとの連携を通じて研究開発を進めてきました。
2輪用および乗用車用タイヤの技術分野、特に低転がり抵抗タイヤやエコデザインに関する取り組みは、ミシュランが掲げる「技術革新」「性能の追求」「より持続可能なモビリティへの貢献」といった価値を体現しています。
今回の受賞は、パスカル・プロストの長年にわたる技術探求の成果を称えるものです。同時に、それを支えてきたミシュラングループ全社員の高い専門性と協働の力による卓越性が評価されたものでもあります。
今回の4賞同時受賞は、先端研究や製品革新、環境負荷低減、そして卓越したキャリアの評価に至るまで、ミシュラングループが培ってきた広範な専門性を裏付けるものです。安全性と性能、そして持続可能なモビリティの実現に向けて、地球、ひいては宇宙をも視野に入れながらミシュランは革新を続けます。
(1)欧州タイヤラベリング制度の評価項目について
欧州のタイヤラベリング制度では、「転がり抵抗(エネルギー効率)」、「ウェットグリップ性能」、「車外騒音」の3項目が評価されます。MICHELIN Primacy 5 energy:トリプルA評価(AAA):転がり抵抗:A、ウェットグリップ:A、車外騒音:A。交換用タイヤ(リプレイスタイヤ)として販売される本ラインアップの80%以上がAAA評価を取得しています。なお、自動車メーカーの要件に基づき開発されたOE(自動車メーカー向け純正装着)仕様のタイヤは、この集計から除外されています。ミシュランが開発したOEマーキング付きタイヤについての詳細は、以下のミシュラン公式サイトをご確認ください:
https://www.michelin.fr/auto/conseils/choisir-pneus/pneus-homologues-constructeur-developpes-par-michelin
*MICHELIN Primacy 5 energyは、日本市場においてもJATMA(日本自動車タイヤ協会)の低燃費タイヤ等ラベリング制度における最高グレード「AAA」を取得したサイズを展開していますが、この日本の「AAA」は転がり抵抗係数におけるグレードであり、欧州ラベリング制度での最高グレード トリプルAとは異なります。
【130年以上にわたりイノベーションを牽引】
ポリマー開発、プロセス工学、ハイテク素材の専門技術、データ活用、その他の多岐にわたる分野で、ミシュラングループは創業以来、イノベーションを優先事項の中核に据えてきました。これを継続的に実行するために、研究開発部門を核として進めてきました。ミシュラングループは、世界中に6,000人以上の研究者を擁し、年間12億ユーロのイノベーション予算そして11,000件の有効特許を誇ります。これらを基にして、モビリティの向上や変化する生活の改善を目指し、あらゆるソリューションを継続的に開発しています。
【すべてを持続可能に】
ミシュランは「すべてを持続可能に」という企業ビジョンのもと、人(People)、地球(Planet)、利益(Profit)三方良しの理想を叶え、2050年までに100%持続可能なタイヤを製造することを約束しています。大西洋で帆船による海上輸送の推進、東南アジアの天然ゴム栽培および森林保全の最適化、自動車産業の電動化への貢献など、グローバルに脱炭素への取り組みを進めています。ミシュランのサステナビリティ経営強化に向けたコミットメントは、以下をご参照ください。
2050年のビジョン:
https://news.michelin.co.jp/articles/michelin-tires-will-be-100-sustainable-in-2050
2030年に向けた戦略:
https://news.michelin.co.jp/articles/make-everything-sustainable-michelin-announces-strategy-to-2030
SDGsへの貢献:
https://www.michelin.co.jp/csr
【最後まで続く性能を目指して、「Performance Made to Last」】
路面の唯一の接点であるタイヤには、たくさんの性能が求められます。その一つに、摩耗が進んでもタイヤに求められるすべての性能を装着初期から長期にわたり安定して発揮させる性能があります。それは、より高い安全性と経済性に貢献し、人々のモビリティライフを充実させ、日々の生活をより豊かにすることに繋がります。さらに、安全性と経済性に優れたタイヤは、安心して摩耗末期まで使用することができ、消費されるタイヤをより少なくすることを可能にします。タイヤ製造に必要な原材料使用量や廃棄タイヤの抑制にもつながり、環境負荷の少ないサステナブルなタイヤを実現します。ミシュランは最後まで続く性能を目指して、「Performance Made to Last」という思想のもとタイヤを開発しています。
【ミシュランについて】
ミシュランは、人々の生活に変化をもたらす複合材料と体験機会を提供する世界的企業です。130年を超え工学材料のパイオニアとして、人類の進歩とより持続可能な世界の実現に一貫した貢献をしてきました。
高分子複合材料の深いノウハウをいかし、モビリティ、建設、航空、低炭素エネルギー、ヘルスケアなど様々な産業分野で重要な用途に使用される高品質なタイヤや部品を製造するため、常に革新を続けています。製品に込めた思いと、お客様目線のニーズをとらえ、ユニークで充実した体験を提供します。フリート向けデータやAIベースのコネクテッドソリューションの提供、ミシュランガイドの厳選したレストランやホテルのおすすめまで、事業領域は多岐にわたります。フランスのクレルモンフェランに本社を置くミシュランは、129.800人の従業員を擁し、世界175カ国で事業を展開しています。