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国連WFP

国連WFP事務局長、安保理で発言 ~シリアでの悲惨な飢餓を防ぐため行動が必要~

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1月27日、アーサリン・カズン国連WFP事務局長は国連の安全保障理事会(安保理)にて、「シリア紛争で悲惨な被害を受けた人々をこれ以上の苦難が襲うのを阻止するため、国連は結束しなければならない」と発言しました。

安保理に対しカズン事務局長は、国連決議が遵守されずシリアにおける国連WFPの支援活動が妨げられていると報告し、次のように述べました。

「ひどい飢餓の発生を防止するには、安保理のすべての理事国ならびに国連加盟国の協力と行動が必要です。(人道支援機関に対し、立ち入りを許可する)合意を4つの町で締結しただけでは、大規模な飢餓の発生を防ぐことはできません。

人道危機を防ぐためには、支援機関がシリア国内で、食糧を含む緊急支援物資を必要とするすべての人に届けられるよう、無制限かつ持続的な立入り許可が与えられることが必要です。

また、予防接種などの公衆衛生活動が実施できるように、人道目的の休戦、および無条件かつ監視を伴う停戦が必要です。

民間インフラ施設への攻撃の停止も、更なる人道危機や食糧・栄養危機を防ぐために必要です。

そして、人道危機を防ぐためには、すべての市民の移動の自由の確保と、すべての紛争当事者による包囲作戦の即刻解除が必要です。

栄養不良に陥った子どもや大人を一人ずつ治療し、一つ一つの町の飢餓に歯止めをかけるには、これが唯一の方法です。

現在、人道支援活動を遅らせたり妨げたりしない、という安保理決議は遵守されておらず、460万人以上が、未だ包囲された地域や、人道支援機関が立ち入ることのできない地域に住んでいます。

また、検問所が多いことや治安部隊が倉庫に立ち入ること、また過度な行政手続きの要請などが、われわれの支援活動を阻んでいます。

当事者が団結し、完全に決議を実現させるべき時はとうに過ぎています。

立入り許可は、任意で付与されたりされなかったりするものであってはならず、また、暫定的なものや、一度限りのものであってはなりません。例外的な承認を要求しているのではないのです。人道支援機関には、それなりに定期的に、かつ安全に立入りが許可され、そのプロセスは透明性が担保され信頼性のあるものであるべきです。

毎日、我々のもとには、食糧や水不足、急性栄養不良やそれによる死など、切迫した報告が届いています。支援機関の立入り制限によって何が起きているかは明らかです。

他の街には、もし今からでも間に合うのであれば、マダヤの街と同じ運命をたどってほしくありません。今この瞬間にも、包囲作戦により18地域に50万人近くが閉じ込められ、食糧やその他の人道支援が全く得られない状況です。多くの地域では、食糧が尽きつつあるか、既に尽いていると見られます。詳しい状況はわかりません。しかし、先日のような悲惨な映像をまた目にするのは、時間の問題でしょう。」

国連WFP事務局長は安保理に対して、この厳しい状況のなかでも、国連WFPは最善の努力を継続して行っていくことを約束しました。

「引き続き、持てる手段をすべて用い、シリア国内でできる限り多くの子どもや女性、男性を救うために、確固たる努力を続けていきます。もちろん、我々の力だけでこれを行うのではなく、また行うこともできません。現地の国連諸機関や、連携するNGOの40団体と引き続き協力していきます。作家パウロ・コエーリョは、『世界は、あ
なたの意見ではなく、あなたがやってみせることで変わる』、と言いました。我々は、ここでなされた安保理の決定や選択が、現地で確実に実行されるようにする責任があります。それが、シリアの人々を救済し、保護し、紛争による打撃を受けたシリアの次の世代を癒す、唯一の方法です。」

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