「どの仕事から始めるべきか」の次に必要なのは、「どう進めるか」と「何が変われば改善と言えるか」の整理。上司確認回数、判断待ち時間、対応ばらつきなどを起点に、組織の判断構造改善を可視化する視点を提示
組織行動科学(R)を提供するリクエスト株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役:甲畑智康)は、AI時代に「判断できる人材」が育つ組織をつくるために、判断構造設計をどの順番で進めるべきか、その実装ステップと改善を測るための指標を整理した実務視点を公開しました。

これまで当社は、企業の82%で仕事の中の判断経験が減少していること、管理職の72%が部下の判断機会減少を実感していること、そして判断できる人材が育つ企業では「組織の判断構造」が設計されていることを段階的に公開してきました。さらに直近の公開内容では、判断構造設計を最初に入れるべき対象業務と、その診断視点を整理しています。
生成AIの普及により、知識や手順で進められる仕事は今後さらにAIへ移行していきます。その一方で企業に残るのは、前例だけでは処理できない状況で、優先順位、リスク、価値を見極めて対応する「判断」です。だからこそ企業に必要なのは、判断力研修を増やすことだけではなく、判断が生まれる仕事を実際に設計し、その変化を確認できる運用に落とし込むことです。
しかし実際には、対象業務を特定し、診断視点を整理しただけでは、組織は変わりません。重要なのは、その後に、どの順番で判断構造を設計し、どの状態変化をもって改善とみなすかを明確にすることです。組織の判断構造設計プログラムでも、判断構造設計は「可視化」「設計」「実装」の順に進めることを示しています。今回はその考え方をさらに実務向けに整理し、企業が現場で進めやすい形にまとめました。
判断構造設計は、診断の次に「実装順序」を持たなければ機能しない
判断できる人材を育てるには、「まずどの仕事から変えるべきか?」では、判断構造設計を最初に入れるべき仕事として、前例適用が困難な仕事、上司確認が多い仕事、対応ばらつきが大きい仕事、熟練者依存が強い仕事、任せると途中で止まりやすい仕事、振返りがなく経験が蓄積しにくい仕事を整理しました。こうした仕事は、診断だけでは改善しません。診断結果をもとに、判断対象・判断条件・判断基準・判断分担・経験設計・振返り設計を、実務の流れの中に順を追って組み込む必要があります。
ここで重要なのは、最初からすべてを完璧に設計しようとしないことです。実務では、まずどこで判断が発生し、どこで止まり、誰に集中しているかを可視化し、そのうえで「任せる判断」と「上司が持つ判断」を切り分け、段階的に経験を積ませる形に変えていくことが有効です。これは組織の判断構造設計プログラム内容とも一致しています。
企業が進めるべき5つの実装ステップ
1.対象業務を特定する
最初に行うべきは、判断が滞留している仕事を特定することです。前例がそのまま使えない、すぐ相談が起きる、承認待ちが多い、担当者ごとに対応が変わる、熟練者しか回せないといった仕事は、優先着手の対象になります。判断できる人材を育てるには、「まずどの仕事から変えるべきか?」では、こうした仕事の共通条件がすでに整理されています。
2.現状の判断構造を診断する
次に、その仕事について、何を判断するのか、どの条件で判断が変わるのか、何を基準にするのか、誰がどこまで判断するのか、どの経験を積ませるのか、どう振返るのかを確認します。これは、判断できる人材を育てるには、「まずどの仕事から変えるべきか?」で示された簡易診断の視点そのものです。
3.任せる判断を切り出す
診断後に必要なのは、担当者が持つ判断と、上司が持つ判断を分けることです。「判断できる人材」を育てる前に必要な「組織の判断構造設計プログラム」では、判断分担を整理することが組織の判断構造設計の中核要素として示されています。すべてを上司が持ったままでは、部下の判断経験は増えません。逆に、条件を決めずに任せると、仕事は途中で止まりやすくなります。だからこそ、「どこまでは担当者」「どの条件なら上司」という切り分けが必要です。
4.段階的に経験設計する
判断は知識教育だけでは身につきにくく、経験、振返り、修正を通じて形成されます。「判断できる人材」を育てる前に必要な「組織の判断構造設計プログラム」でも、経験設計と振返り設計が主要要素として示されています。そのため、難しい判断を最初から丸ごと任せるのではなく、難度の低い判断から順に積ませる段階設計が必要です。
5.振返りと共有を仕組みにする
最後に必要なのは、判断理由の言語化、レビュー、再利用です。調査レポート公開:AI時代に必須の「判断できる人材」が育つ企業は、組織の判断構造を設計していると判断できる人材を育てるには、「まずどの仕事から変えるべきか?」では、判断できる人材が育つ企業では、判断後の振返りまで含めた構造が整っていることが示されています。判断を経験しただけで終わらせず、「なぜそう判断したか」「次回も同じ条件ならどうするか」を共有できる状態にすることで、属人的な経験が組織知へ変わります。
改善は何で測るべきか
研修実施数ではなく、仕事の変化で見る
判断構造設計の成果を測るうえで重要なのは、「何人が受講したか」「何回研修したか」ではありません。重要なのは、判断が現場でどう変わったかです。「判断できる人材」を育てる前に必要な「組織の判断構造設計プログラム」と判断できる人材を育てるには、「まずどの仕事から変えるべきか?」の流れを踏まえると、少なくとも次のような指標は、改善の有無を確認するうえで有効です。
1.上司確認回数
判断が上司に集中している仕事では、改善が進むと不要な確認回数が減っていきます。「調査レポート公開:企業の82%で、AI時代に必須の「判断経験」が減少」では、上司確認が増加している傾向が示されており、この指標は改善の方向を見るうえで自然です。
2.判断待ち時間
承認待ちや確認待ちが長い仕事では、判断分担が整理されることで待ち時間が短くなります。これは「誰がどこまで判断するか」が明確になったかを見る指標です。「判断できる人材」を育てる前に必要な「組織の判断構造設計プログラム」で示された判断分担設計と整合します。
3.担当者ごとの対応ばらつき
担当者によって対応品質が変わる仕事では、判断基準が共有されることで、対応ばらつきが縮小していきます。判断できる人材を育てるには、「まずどの仕事から変えるべきか?」では、対応ばらつきが大きい仕事が、着手優先度の高い対象として整理されています。
4.エスカレーション率
何でも上司判断に上がる状態から、担当者が一定範囲で完結できる状態へ移れるかを見る指標です。判断分担の設計が機能しているかを確認できます。「判断できる人材」を育てる前に必要な「組織の判断構造設計プログラム」の考え方と整合します。
5.単独完結率
担当者が自分で判断して最後まで処理できる割合です。任せる判断が適切に切り出されているか、経験設計が機能しているかを見るうえで有効です。「判断できる人材」を育てる前に必要な「組織の判断構造設計プログラム」と判断できる人材を育てるには、「まずどの仕事から変えるべきか?」の内容から導ける実務指標です。
6.判断理由の言語化率
判断後に、なぜそう判断したかを言葉にできる割合です。振返り設計が実装され、経験が再利用可能な形になっているかを見る指標になります。調査レポート公開:AI時代に必須の「判断できる人材」が育つ企業は、組織の判断構造を設計している 、「判断できる人材」を育てる前に必要な「組織の判断構造設計プログラム」、判断できる人材を育てるには、「まずどの仕事から変えるべきか?」で一貫して振返り設計の重要性が示されています。
部下が育つかどうかは、教育量ではなく「任せられる仕事構造」で決まる
多くの企業では、部下が育たないとき、教育不足や主体性不足が原因だと捉えがちです。しかし、問題の本質が「未設計」にあるということです。判断対象が曖昧で、判断条件が曖昧で、誰がどこまで判断するかが曖昧で、振返りがない状態では、部下は判断経験を積み重ねにくくなります。逆に、任せる判断が切り出され、経験と振返りが設計されていれば、判断は育ちやすくなります。
AI時代に必要なのは、一律に「判断力をつける」ことではありません。まず必要なのは、判断が必要な仕事を特定し、その判断構造を実装順序を持って設計し、仕事の変化で成果を確認していくことです。
判断構造設計の実装ステップ
[表1: https://prtimes.jp/data/corp/68315/table/183_1_21ac2f950476ebbb2bb0005ded04fb05.jpg?v=202603190845 ]
判断構造設計の改善を測る指標
[表2: https://prtimes.jp/data/corp/68315/table/183_2_6d4e29cb609b00deb5a968bc97ad705b.jpg?v=202603190845 ]
AI時代に必要なのは、判断構造を診断することだけではありません。その次に、どの順番で実装し、何が変われば改善と言えるのかまで設計することです。
リクエスト株式会社の支援について
リクエスト株式会社では、判断対象・判断条件・判断基準・判断分担・経験設計・振返り設計を整理し、属人的な判断を「育つ構造」「移転できる構造」へ転換する「組織の判断構造設計プログラム」を提供しています。180では、このプログラムが「可視化」「設計」「実装」の3段階で進むことが明示されています。今後も、AI時代に企業へ残る「判断」という仕事を、個人依存ではなく組織で再現可能な力へ変えていくための研究・実装支援を進めてまいります。

会社概要
リクエスト株式会社
会社案内:https://requestgroup.jp/corporateprofile
代表取締役 甲畑智康:https://requestgroup.jp/profile
E-mail:request@requestgroup.jp
リクエスト株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役:甲畑智康)は「より善くを目的に」を掲げ、33.8万人の働く人のデータに基づいた 組織行動科学(R) を基盤に、7つの研究機関が980社を支援している企業です。
組織行動科学(R)は組織で働く私達の思考と行動が「なぜ起こり」「なぜ続くのか」を事業環境と経験から解明し、より善く再現する手段です。
関連リリース・参照URL
■ 判断デザイン導入講習シリーズの開始
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000171.000068315.html
■ 熟練者依存を解消する判断デザイン導入講習シリーズの公開
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000172.000068315.html
■ 「判断できる部下を増やす」管理職向け講座の公開
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000173.000068315.html
■ AI時代に企業に残る仕事は「判断」であることの提示
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000174.000068315.html
■ 企業の82%で判断経験が減少している背景分析の公開
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000175.000068315.html
■ 判断経験設計プロジェクトベースドラーニングの提供開始
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000176.000068315.html
■ 企業の82%で、AI時代に必須の「判断経験」が減少していることを示す調査レポート
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000177.000068315.html
■管理職の役割変化と判断機会減少の実態分析の公開
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000178.000068315.html
■判断できる人材が育つ企業の共通条件として「組織の判断構造」を提示
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000179.000068315.html
■組織の判断構造設計プログラムの提供開始
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000180.000068315.html
■人間とAIは、何を分担すべきか?そのために、人間はどうすればいいか?
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000181.000068315.html
■ 判断できる人材を育てるには、「まずどの仕事から変えるべきか?」
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000182.000068315.html
今後も、AI時代に企業へ残る「判断」という仕事を、個人依存ではなく組織で再現可能な力へ変えていくための研究・実装支援を進めてまいります。
