制度と「場」の相乗効果が生む、52件の起業相談と利用者コミュニティの熱量
2024年11月にオープンした「コココリン(半田市創造・連携・実践センター)」が1周年を迎え、年間来館者数2万人を突破しました。ここで起きているのは、行政主導の施策に乗るだけではない、市民自らが主役となる新しい動きです。年間52件の起業相談の背景にあるのは、「自分の暮らしをよりよくしたい」という一人ひとりの想い。派手な成功ではなく、日常の延長にある「身の丈起業」の発展形が、まち全体を活気づける確かな『熱源』へなるように官民共創で半田市のにぎわいを創出します。

▲スタートアップ支援講座「自分軸の働き方大学」で参加者同士が学び合う様子
コココリン(半田市創造・連携・実践センター)施設概要
コココリンは、中心市街地の活性化、市民・事業者・学生等の交流、起業・創業の促進を図るなど、まちづくりの拠点となる施設です。コワーキングスペース、レンタルオフィス、起業相談、セミナー、交流イベント等を通じて地域で新たな挑戦を始める人を継続的に支援しています。
所在地: 愛知県半田市南末広町120-4 開館時間: 10:00~19:00(毎週火曜日休館)
運営: 一般社団法人はんだのたね(指定管理者) URL: https://cococorin.com/


■「やってみたい」を応援する、半田市独自の「身の丈起業」
コココリンで生まれているのは、いわゆる急成長を目指すスタートアップの物語だけではありません。
「やってみたい」をカタチに
補助金などの創業支援制度は、あくまで挑戦のための「手段」に過ぎません。コココリンは、その手前にある「やってみたい」という個人の小さな熱量を応援し、育む場として機能しています。
ハードルを下げ、行動を引き出す
会社員のまま副業として活動を広げたり、家事や育児の合間に「自分サイズ」で事業をスタートしたい、といったこれまで一歩踏み出せなかった皆さんの想いが、行動(起業相談年間52件)へとつながっています。
日常の延長にある「最初の一歩」
背伸びをしない「身の丈起業」を始め、一人ひとりの段階に応じた起業支援を行うことで、特別な誰かではない、地域住民一人ひとりが主役となる新しい起業文化が半田市に根付き始めています。
■偶然の出会いが事業を育む「利用者同士のコミュニティ」
コココリンが単なる作業場所(コワーキングスペース・レンタルオフィス)の提供に留まらず、多様な層が集まり続けている理由は、「余白」が生む、相談しやすいコミュニティにあります。
「一人じゃない」と思える、仲間のような関係性
施設内では、デザイナー、ライター、会社員、子育て中の主婦など、異なる背景を持つ利用者同士が日常的に交わります。一人の「やってみたい」というアイデアに対して、隣の席の人が自身の経験から助言をしたり、悩みを共有したり。孤独になりがちな創業期に、利害関係を超えて気軽に相談しあえる「仲間」のような繋がりが自然発生しています。
無理のないステップアップで実践できる環境
施設内にある陳列展示スペース「THE LOCAL CHITA」は、挑戦の第一歩を支える場です。ここで来場者や他の利用者からの反応を直接受け取り、商品の見せ方をブラッシュアップ。その経験を自信に変え、次は、マルシェなどのイベント出店へ挑戦するという、地域内での着実な成長のステップが確立されています。
試行錯誤を共有できる安心感
成功報告だけでなく、失敗や迷いのプロセスを等身大で共有し合える空気があることで、一人では足踏みしてしまうような「次の一歩」を後押しする心理的安全性が生まれています。この「顔が見える繋がり」こそが、地方都市・半田における起業支援の土台となっています。


現場で生まれた「次の一歩」へのストーリー
コココリンという「場」を活用し、自身の想いを形にし始めている創業者をご紹介します。
■エンジニアの知見を活かし、シルバーアクセサリーの世界へ

会社名:LINE ARROW
代表者名:新美晃太郎(にいみ こうたろう)
事業内容:
性別や年齢を問わず、日常に馴染むシルバーアクセサリーブランド「LINE ARROW(ライン アロー)」を展開。エンジニアとしてのノウハウを制作に活かし、「日常を輝かせる、小さな道しるべ」をコンセプトに、一つひとつ丁寧に手掛けています。
≪起業体験談≫
■起業のきっかけ
身近に起業相談ができる場所ができたことをチャンスと捉え、思い切って起業。コココリンで開催される個別相談会や起業セミナーが自分を大きく成長させてくれました。相談する中で、やりたい本質が見え、積極的に行動できるようになりました。
■実践の場としての活用
陳列展示「THE LOCAL CHITA」を、マルシェ出店に向けた「練習の場」として活用。どのようなデザインや展示がお客様の目に留まるかを試行錯誤した経験が、初めてのマルシェ出店での大きな自信に繋がりました。
■「子育てを大切にしながら、自分らしく働く」を形に
会社名:Amisato Art and Design
代表者名:森田さん
事業内容
30代・小学生の母親。自身の経験と感性を活かし、グラフィックデザインやアート講師としての事業を展開。
≪起業体験談≫
■起業のきっかけ
「子供の帰宅を家で迎えられる働き方がしたい」という想いから、当初は起業を考えていませんでしたが、コココリンで開催された「自分軸の働き方大学」への参加を機に、ふんわりとしていたアイデアがビジネスとして形になり、起業へと繋がりました。
■繋がりから生まれる仕事
利用者同士の交流会「Open me!」や「ココマッチ」に積極的に参加。普段の生活では出会えない層と会話をすることで刺激を受け、そこで知り合った方から実際に仕事の依頼をいただくなど、コミュニティが直接的な事業機会に繋がっています。
担当者のコメント
「身の丈起業」にとどまらず、中心市街地に出したお店が大人気になったり、半田の名物として各地から訪れる人が増えるなど、コココリンで起業した方々が「まちの賑わい」創出の中心になってもらえることを期待しています。
取材に関するご案内
創業者へのインタビュー:コココリンを利用して一歩を踏み出した創業者への取材調整が可能です。
施設内の見学: 施設内の見学をご希望の場合には、お気軽にコココリンまでご連絡ください。
運営責任者への取材: コココリン センター長より、地域に根ざした起業支援の考え方・背景をお話しします。
≪本件に関するお問い合わせ≫
半田市役所 市民経済部 産業課
電話:0569-84-0634
コココリン(半田市創造・連携・実践センター)
電話:0569-77-2363