一関工業高等専門学校(岩手県一関市 校長:荒木信夫 以下「一関高専」)では、民間企業のプロフェッショナル人材を教育現場で「副業先生」として受け入れるべく、令和4年4月にサイバーセキュリティ、AI・機械学習、社会実装PMの各分野の実務家教員6人を採用しました。令和4年度は、実践的な演習やタイムリーな話題を取り入れた講義などを全20回、情報・ソフトウェア系の高学年などを対象に実施しました。令和5年度もこの取り組みを継続して、実務家教員「副業先生」による次世代IT人材の育成に努めて参ります。
◆令和4年度の事業実績について
令和4年度に一関高専が採用した副業先生は、各所属企業において、セキュリティエンジニア、データサイエンティスト、プロジェクトマネージャーとして活躍している実務家で、高学年の専門科目である「社会実装演習」、「機械学習」、「情報処理実習」、「情報セキュリティ特論」の4科目を担当していただきました。企業の第一線の現場で活躍する実務家から、高度で実践的な演習や講義を受けることができる機会であり、学生はもちろん教員からも大変好評でした。講義を受けた学生からは「実践的な内容で興味深い」「実務家ならではの視点で先進的な取り組みだと感じた」などの声が多く聞かれました。【令和4年度に実施した授業内容(一部)】
・ プロジェクトマネジメントに関する講義・演習
・情報セキュリティインシデントに対処するグループワーク演習
・Webアプリケーションの脆弱性に関する分析・対策の演習
・生成モデル(敵対的生成ネットワーク)に関するハンズオン演習
・産業分野で実利用されているAI活用事例等の解説


◆取組概要について
一関高専では、令和4年2月に転職サイトの運営や人材サービスを展開する株式会社ビズリーチと独立行政法人国立高等専門学校機構が、民間企業のプロフェッショナル人材を教育現場で「副業先生」として活用するための連携協定を締結したことを受け、令和4年4月に導入したもので、ビジネスの第一線で活躍する民間企業のプロフェッショナル人材を「民間副業先生」として教育現場に採用し、次世代IT人材等を育成するもので、学生の学びの質の向上と次世代のIT人材の育成がねらいです。
令和5年度は、令和4年度に採用した6人の「副業先生」を継続して採用し、昨年度に引き続き、生徒たちが本校で学んでいる知識や技術が社会や企業の現場でどのように役立つのかを、実務の最前線で積んできた経験を生かした授業により指導いただく予定です。
在学中、学生たちはなかなか学習内容が社会にどう貢献するのか実感が持てないものです。本校では、そんな学生たちに「副業先生」の授業を通じて、自らの知識や技術が将来的に社会の問題解決につながるというビジョンに触れることで、学生一人一人の自信につなげていきたいと考えています。
◆一関工業高等専門学校について 一関工業高等専門学校は1学科4系からなる本科と1専攻からなる専攻科を備えた工業高等専門学校で、岩手県南部の一関市に1964年に創設されました。「明日を拓く創造性豊かな実践的技術者の育成」を教育理念とし、地域とともに歩む信頼される学校を目指しています。

【学校概要】学校名:独立行政法人国立高等専門学校機構 一関工業高等専門学校
所在地:岩手県一関市萩荘字高梨
校長:荒木 信夫
設立:1964年4月
URL:https://www.ichinoseki.ac.jp/
事業内容:高等専門学校・高等教育機関
【お問い合わせ先】
独立行政法人高等専門学校機構
一関工業高等専門学校
総務課総務係
TEL:0191-24-4704
e-mail:s-somu@ichinoseki.ac.jp