-量子コンピューティングとHPCの連携を加速-
株式会社DTS(本社:東京都中央区、代表取締役社長:北村 友朗)は、理化学研究所(所在地:埼玉県和光市、理事長:五神 真、以下 理研)が主体となって進める量子コンピューティングと高性能計算(HPC※1)の連携を加速するJHPC-quantum GPUスーパーコンピュータ「ROQUO(ろっこう、以下「ROQUO」)」(理研計算科学研究センター(神戸市)内に新たに設置)のシステム構築を完了し、当該システムは予定通り運用が開始されました。
DTSは、機器調達、システム構築から、実際に機器を設置し、保守運用まで、すべてのフェーズごとに高い専門性を有する企業を選定し、本プロジェクトを強力にサポートするグループ会社のデジタルテクノロジー株式会社(本社:東京都荒川区、代表取締役社長:木部 俊明)をはじめ、株式会社ScaleWorX(本社:東京都千代田区、代表取締役社長兼CEO 山田 昌彦)、GIGA Computing Technology CO.LTD.,(本社:台湾新北市、代表者:CEO、Daniel Hou)からなる合同チームを組織し、本プロジェクトを推進しました。
※1:HPC(High Performance Computing):高性能計算

今回DTSが主体となる共同チームが、理化学研究所 計算科学研究センター(以下「R-CCS」)の要求仕様に基づき構築した「ROQUO」は、NVIDIA社の最新Grace Blackwellプラットフォーム「GB200 NVL4」を採用した世界をリードする本格運用システム※2の一つとなります。また、NVIDIA社が提供する高速ネットワーク技術「InfiniBand XDR 800」および同ファブリックを構成するNVIDIA Quantum-X800 Q3400スイッチを、日本国内で初めて導入※2しています。これにより、量子HPC連携プラットフォームに求められる低遅延・広帯域なノード間通信を実現しています。
※2:NVIDIA社の最新Grace Blackwellプラットフォーム。1ノードあたり2基のNVIDIA Grace CPUと4基のNVIDIA Blackwell GPUをNVLink-C2C相互接続技術で統合する。生成AIの大規模学習・推論に特化した72 GPU構成のGB200 NVL72に対し、GB200 NVL4は4 GPU構成とすることでHPC(科学技術計算)アプリケーションへの適用も考慮した設計となっており、設置・運用面での柔軟性とコストパフォーマンスのバランスに優れる。「ROQUO」および同日発表したスーパーコンピュータ「理究(りきゅう)」は、GB200 NVL4を採用した世界をリードする本格運用システムとなる。
運用準備の一環として実施したHigh Performance Linpack(HPL)ベンチマーク計測において「ROQUO」は、倍精度浮動小数点演算(FP64)で19.8ペタフロップス(PFLOPS:P(ペタ)は1千兆)を達成しています※3。また温水冷却サーバとすることで、外気を利用する「フリークーリング」技術により、圧縮機を使わず冷却塔だけで水を冷やすことができるため、冷却に必要なエネルギーを大幅に削減できます。「ROQUO」では、神戸市の真夏でも自然の力のみで冷却可能な32℃の水を冷却水として使用し、同規模のスーパーコンピュータと比較して全体の電力を約20%以上削減できる仕様となっています。
※3:HPLは、密行列の線形方程式系を解く処理性能を測定するベンチマークであり、世界のスーパーコンピュータ性能ランキング「TOP500」の評価指標として広く用いられている。本プレスリリースに記載の実測値は、「ROQUO」の全計算ノード(計算ノード135台、GPU 540基)を用いた計測結果である。
「ROQUO」は、神戸市を象徴する六甲山(ろっこうさん)にちなんで命名された、量子HPC連携プラットフォーム向けの新たな計算基盤です。前面のパネルは六甲山からみた神戸市の夜景をモチーフとしたデザインとなっており、このプロジェクトに参加した企業のロゴも記載されています。

本運用はJHPC-quantumプロジェクトの一環として実施されており、プロジェクトはNEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)の「ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業(JPNP20017)」の委託事業「計算可能領域の開拓のための量子・スパコン連携プラットフォームの研究開発(研究代表者:理研 計算科学研究センター 量子HPC連携プラットフォーム部門 部門長 佐藤 三久 氏)」によって行われています。
■量子HPC連携プラットフォームの全体像
R-CCS(神戸)には「富岳」・「ibm_kobe」・「ROQUO」(図中「GPU cluster」)が集約され、SINETを介して大阪大学・東京大学・ソフトバンクおよび理研(和光)の「黎明」と接続されます。

記載されている会社名、製品名およびロゴマークは、各社の商標または登録商標です。
(ご参考)
2026年6月19日 理化学研究所プレスリリース
https://www.riken.jp/pr/news/2026/20260619_2/index.html
2026年6月19日 デジタルテクノロジー株式会社プレスリリース
https://www.dtc.co.jp/press_20260619
<株式会社DTSの概要>
DTSは、総合力を備えたトータルシステムインテグレーター(Total SIer)です。主に金融、情報通信、製造、公共、建築分野向けに、コンサルティングからシステム設計・開発、基盤構築・運用までをワンストップで提供します。
また、DTSグループは、システムに関わるさまざまな専門性を活かした付加価値の高いサービスを提供します。https://www.dts.co.jp/
本社所在地:〒104-0032 東京都中央区八丁堀 2-23-1 エンパイヤビル