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【イベントレポート】沖縄を、写真で体感してきた!

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実は沖縄にはまだ1度も行ったことがない。そんな私でも沖縄の情景を肌で感じられるような、一言では言い表せられない素敵な写真に出会った。

沖縄県の知られざる魅力を発見、発信する総合サイト「OKINAWA41」が開催するフォトコンテストの表彰式が3月29日(木)に開催された。フォトコンテストは「はたらく」「暮らし」「風景」の3部門にて一般応募(※受賞対象者は沖縄県在住等の制限あり)され、1月30日(火)~3月7日(水)までの37日間で1173件の応募があった。

表彰式当日は、福井照内閣府特命担当大臣をはじめ、コンテスト審査委員長を務めた島尻安伊子内閣府大臣補佐官、審査委員のお笑いコンビ・ガレッジセール、石垣島在住で沖縄の写真を数多く手掛ける北島清隆氏などが出席。


まず福井大臣から挨拶が。「沖縄の魅力が多くの人に伝わることを目的に始まったこのコンテスト。いままさにシーズン2が開催されている。現在私は“景観工学”について学んでおり、その中で「景観10年、風景100年、風土1000年」という言葉があります。今回切り取った写真はまさに“風土”。この瞬間が、時間と幸せを蓄積している。」と述べていた。

そして、部門賞の発表。


「はたらく」部門賞は、石垣市の山尾瑞穂さん撮影「はたらく背中」(※最初の画像)。ときに涙を流しながらはたらく姿も見られる水牛の背中が、まさしく「はたらく」にふさわしいということで授賞が決まったという。黙々と人を運ぶ水牛の背中は、何かを語っているような、そんな気さえしてくる。受賞者の山尾さんは、「とにかく嬉しい」とコメント。


次に「風景」部門賞。石垣市の岸本亮さん撮影「ヤエヤマヒメボタル 恋の季節」が受賞した。ハッとするほどのホタルの大群。美しさのあまり、写真ではなく絵画ではないかと思ってしまうほど。何時間も眺めていたい風景だ。


受賞者の岸本さんは、「米粒くらいの大きさながら、光が強いヒメボタルは、日没からわずか30分程度しか光らないホタル。撮影は山で行ったので、虫はもちろん、ハブやイノシシに遭遇することもあったが、結果的にこのような賞をもらえて光栄です」という撮影秘話が。


「暮らし」部門賞は、与那原町の又吉龍辰さん撮影「いざ決戦!」。440年あまりの歴史を誇る、与那原の夏の風物詩で沖縄三大大綱曳きの一つ『与那原大綱曳き』の様子を切り取った一枚だ。まさに決戦が始まろうかというこの一瞬は、非常に躍動感があって思わず引き込まれてしまう。


受賞者の又吉さんは、「うれしいです!」と喜びの一言。

そして、なんと審査員を務めた著名人による特別賞も発表された。実はこの賞の存在は公表されていなかったので、受賞者にとっては嬉しいサプライズになったことだろう。


まずはガレッジセール賞。


ガレッジセール ゴリ 賞は、竹富町の上勢頭詩穂子さん撮影「たかいたかい」。講評として、「面白い写真を選んだほうが良いのかと思ったが、1137枚すべてに目を通し、何も考えずに心に留まった写真を選んだ。その中でもこの写真は一瞬の魅力が素晴らしい。水しぶきからうかがえる躍動感や、むしろ“たかすぎるたかすぎる”といえるくらいの高さがすごい」とコメント。この写真も空と海の青さが気持ちいいほどクリアで、だからこそ親子が映える一枚となっている。


そしてガレッジセール 川田 賞は、宜野湾市の當間文次さん撮影の「Beyond the horizon」。講評は、「この写真をみて、45年間沖縄に行ったり来たりしているが、こんなに綺麗だったんだ。自分たちの故郷はこんなに美しかったんだと、沖縄出身であることを誇りに思った。万座毛は何十回も行っているが、こんなに美しい万座毛はない。おそらく、限られた時間の中でしか撮れない美しさ、そして海の力強さ、そういったことから選んだ。最高の景色をありがとうございました」。


次は上原 奈美 賞。


竹富町の千葉 愛美さん撮影の「キビの花があがったよ!」。講評は「一枚一枚に人生や生き様を感じていたので、正直言って選べるかどうか自信がなかった。しかし、自分のインスピレーションを頼りにしてこの1枚を選んだ。沖縄の大地に根を張っているこの1本のキビが、太陽に手をのばしているかのようにそびえたっている。それを自分と重ねてしまった。泥臭いながらも大地に根を張って、太陽に手を伸ばす生き方をしたい。すごく魂をゆさぶられる一枚だった」と、この1枚に対する想いを語っていた。


北島 清隆 賞は、那覇市の中嶋環さん撮影の「ジョン万次郎ビーチ」。


「たくさんの応募の中で、星空の写真が多かった。その中で、ビーチサンドが沖縄を感じさせてくれて、天の川が綺麗に写っている。そして海もある、この写真が目を惹いた。那覇から30~40分ほどで行けるところで撮影したとのことで、那覇の近くでもこのような星空が見えるのかと驚いた」と講評を寄せていた。

次は、ビデオメッセージが2件。


1件目は、沖縄で活躍する女性音楽ユニット「ティンクティンク」から、ティンク ティンク賞の発表があった。2人の視点で選んだのは、与那原町の稲福光樹さん撮影の「座間味の車窓から」。その場にいるようにさせてくれる、ということで選ばれた。確かに、自分もバスに乗っているような、窓から沖縄の何気ない風景を眺めているような、そんな気持ちにさせてくれる1枚だ。


2件目は沖縄を中心に活躍する護得久栄昇先生が選んだ、護得久 栄昇 賞の発表。選んだ1枚は、竹富町の徳岡大之さん撮影の「朝焼けのSUP」だった。


最後に、最優秀賞にあたる内閣府特命担当大臣賞を受賞したのは、山尾瑞穂さんの「はたらく背中」。「はたらく」部門を受賞した写真だ。山尾さんは、「応募した時点では部門賞をもらえるとは思ってもみなかった。素敵な作品の中から選んでもらえて光栄だ」とコメント。

最後に、沖縄在住のカメラマン・北島清隆氏による講評があった。「実は自分も趣味で写真をやっていた頃に沖縄のフォトコンテストに応募したことがあった。そのときにグランプリを獲り、それがきっかけで写真家になった。今回受賞された方には、そういった道が拓けるんじゃないか。今回は沖縄在住の方や、以前住んでいた人、広報関係の人などから募集をしたが、多くの人がさまざまな機材で撮影していたのが印象的だった。すでにシーズン2の募集も始まっている。いろんな人の目線による新しい写真を期待して待っている」。シーズン2の募集も開始しているとのこと。ぜひ次回の応募作品も見てみたい。


今回の受賞写真では、まるで現地に訪れて水牛の背中を見て働くということを意識したり、ホタルの美しさに感動したり、祭りの躍動感を感じたり、「臨場感」をまざまざと感じることができた。沖縄といえば海と空が美しい、という印象が強かったが、まだまだ奥深い魅力が詰まっていることを実感。これは1度行かなくては…!と思った次第である。そのときには1173枚の写真を見て、イメージトレーニングをしておきたい。

『OKINAWA41フォトコンテストシーズン2』
( https://www.okinawa41.go.jp/contest_guidelines/ )

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