国内で唯一、山岳気象に専門特化した民間気象会社のヤマテンは、昨年設立10周年を迎えた。これを機に、山頂予報の拡充を進め、1月27日(木)より全国330山を予報対象に。それに合わせて「山の天気予報」サイトを大幅リニューアルした。
山に関する様々な情報を提供
2008年に全国15山域で開始した「山の天気予報」は、2013年6月にスマートフォンでの利用を想定したページに生まれ変わり、尾瀬、奥秩父、大峰・台高の3山域を加え、全国18山域59の山頂予報を配信。同時に、各山域の雨雲レーダー(2時間前から現在までの降水域と降水強度の変化)や、3時間ごと84時間先までと、その先6時間ごと7日先までの地上気圧予想+降水予想図、850hPa面、700hPa面、500hPa面の各気温と風予想図、500hPa面の高度予想図も閲覧できるようになった。
さらに、順次、山頂や山麓のライブカメラを閲覧できるようになっているほか、2016年10月からは毎週木曜日に「今週末のおすすめ山域」を発表、2018年1月からは冬季の週末限定で「比良山系の予報」を開始した。
要望に応え全国330の山が予報対象に
今回、“予報対象の山を増やして欲しい”という要望に応え、これまで59山が対象だった予報を、日本三百名山を含む全国330の山に大幅拡充。
山岳気象に精通した気象予報士がイチから手作りで予報を作り上げ、毎日検証を行うことによって高精度を維持していたが、ヤマテン独自の高精度アルゴリズムの開発によって予報精度をそれほど低下させることなく、予報対象数を大幅に増やすことが可能になった。なお、主要60山は、気象予報士のコメントが見られる手作り予報となり、高尾山や生駒山、六甲山などの低山は無料で使用できる。
また、初回登録時に限り、1週間は山の天気予報全ての機能が自由に使えるように。さらに、会員継続年数に従って会員ランクも導入し、これまでのユーザーにも、これから入るユーザーにも嬉しい特典を用意していく。
ページの大幅リニューアル
今回のリニューアルでは、PCサイトの見やすさはもちろん、スマートフォンサイトではまるでアプリのような使い心地を実現。サイトをホーム画面に追加すると、ヤマテンオリジナルアイコンがホーム画面に表示される。新たに開発した「登山モード」では、登山中に欲しい情報のみを抜粋して表示させ、限られた通信環境の山中でも素早くアクセスすることが可能になった。
今後は、予報手法の改良や精度向上に努めるとともに、3日先や5日先の予報配信、登山ガイドなどプロ向けの予報モードも開発し、「山の気象遭難をゼロ」にすべく山岳気象予報に取り組んでいくという。
山の天気予報HP:https://i.yamatenki.co.jp/