和歌山県湯浅町で明治14年(1881年)に創業した老舗の醤油蔵「丸新本家」の醤油部門である湯浅醤油は自社オンラインショップと全国小売店にて「2022年度 魯山人醬油」の販売を開始した。
魯山人醬油について
食と美の融合を追求した総合芸術家・北大路魯山人氏は人工調味料などに嫌気がさし、海外への外遊の際にも愛用の醤油さしに入れて醤油を持ち運ぶほどだった。魯山人倶楽部では、魯山人氏が最期まで愛用した醤油さしに入れるに値する“本物の醤油”は作れないかと考えた。そこで白羽の矢が立ったのが、日本の醤油発祥の地・湯浅で今も昔ながらの木桶を使いその伝統を守っている湯浅醤油だった。
それが魯山人醬油のはじまりだ。2012年から毎年、北大路魯山人氏の誕生日にその年の年号のシリアルナンバーが付いたラベルで発売され、無農薬・無肥料の自然栽培穀物(大豆、小麦、米)を100%使用し、天然木桶で仕込んだ特別な醤油となる。
スペルト小麦を100%使用
「2022年度 魯山人醬油」は主要な原材料である小麦がリニューアル。11代目となる魯山人醬油は、北海道・折笠農場の自然栽培のスペルト小麦を使用している。
スペルト小麦とは小麦の原種にあたり、約7,000年前から栽培されていたといわれている古代穀物。一般的な小麦とは構造が異なるためグルテンが少ないという特徴がある。折笠農場の折笠社長から「より多くの人が食せるよう、醤油の原材料の小麦をスペルト小麦に変えてみないか?」という提案があり、2018年に種探しから開始。2019年秋に作付け、2020年夏に収穫をし、2021年春に醤油の仕込み。そして計画開始から4年後の2022年にようやく北海道十勝産の自然栽培の有機スペルト小麦を100%使用した魯山人醬油が出来上がった。
旨味が力強く、香ばしい甘味と穏やかな塩味が特徴の魯山人醬油。発売から11年目にして初めてスペルト小麦を使用し、これまでになく塩角のないまろやかな味わいになった。そのまま舐めるよりも食材に垂らして味わうことでより甘味を強く感じ、食材のおいしさを底上げする。熟成が進むにつれて味わいも変化するため、新年度の魯山人醬油の味わいの違いを感じられるのは今の時期がおすすめ。
日本の醤油発祥の地・湯浅で、今も昔ながらの木桶を使いその伝統を守っている湯浅醤油が、手間暇をかけた製法で、大豆や小麦、米の農家とともに年々味わいを進化させ続けている魯山人醬油。
同社はこれからも、明治時代から続く醤油本来の製法と醤油発祥の地で140年続く伝統を守りながら、時代のニーズに合わせた醤油の新たな可能性を広げていくそうだ。
スペルト小麦を100%使用した「2022年度 魯山人醬油」を試してみては。
公式オンラインショップ:https://www.marushinhonke.com/
※有機認証(有機的管理)・JGAP認証(農業生産環境を整える)を取得した環境で、肥料、農薬は一切使用しない自然栽培の有機大豆(大袖の舞)、有機スペルト小麦を使用。また米は無肥料無農薬、自然栽培米のゆめぴりかを使用し、五島灘の塩を合わせて仕込んでいる。
※魯山人醬油は、魯山人倶楽部により企画され、湯浅醤油が製造・販売を行っている“本物の醤油”。