「ピンクリボン月間」となる10月、日本対がん協会は「がん検診デジタル無料クーポン」1万枚を追加発行した。また、9月のキャンペーン開始から1カ月を待たずに同クーポンの発行枚数は、予定していた1万枚を超えたという。
5つのがん検診での無料クーポンを追加発行
日本対がん協会は、より多くの人にがん検診を受診してもらうため、肺、胃、大腸、乳房、子宮頸の5つのがん検診で無料クーポンを追加発行した。
がん検診デジタル無料クーポンは、がんによる死亡率を下げるという科学的根拠に基づき、国が推奨している5つのがん検診が対象で、近くにある提携先の検診施設で、無料で受診が可能。
また、同協会は、日本シングルマザー支援協会、しんぐるまざあず・ふぉーらむと協力し、ひとり親家庭へのがん検診の受診勧奨もおこなっている。
がん検診の定期的な受診は大切
新型コロナウイルス感染症の流行が始まった2020年以降、がん検診の受診者数はコロナ流行前を下回っている。がんは早期発見と適切な治療で治る可能性が高い病気であり、早期がんの多くは、がん検診で見つかっている。
がんはわずかな期間で進行する場合があり、がんが進行すると治療の選択肢が少なくなり、身体的・精神的な負担だけでなく、治療費など経済的な負担も増える。コロナ禍の中でも、がん検診の定期的な受診は大切だ。
また、同協会はさまざまな啓発活動に取り組んでいる。
ピンクリボンフェスティバル2022などでも啓発
そのひとつは、「ピンクリボンフェスティバル2022」。日本対がん協会ほかで構成されるピンクリボンフェスティバル運営委員会事務局は「MY PINK ACTION 知ろう、自分と乳がんのこと。」をスローガンに、ピンクリボンフェスティバル2022を開催中。
乳がんに関する最新の医療情報や知識を紹介する「ピンクリボンセミナー」「ピンクリボンシンポジウム」を10月1日(土)にオンライン配信したほか、東京、神戸でのライトアップイベント、ピンクリボンのメッセージ発信を行った。
また、同協会は10月20(木)~22日(土)、東京ビッグサイトで開かれる「第1回Femtech Tokyo」に特別協力団体として参加。期間中、乳がん検診と子宮頸がん検診のデジタル無料クーポンを抽選で各100人にプレゼントする。なお、同協会のブースへ行き、応募した人が対象。また、一般の入場は、22日(土)のみ。詳細は公式サイトで確認できる。
デジタルクーポンの仕組み
「がん検診デジタル無料クーポン」は、賛同企業からの寄付金をもとに発行される。利用希望者は、日本対がん協会、または賛同企業のホームページから申し込みサイトへアクセスし、必要事項を入力するだけ。
また、賛同企業の協力により、紙製だった無料クーポン券をデジタル化し、パソコンやスマートフォンなどで手軽に取得できるようになった。
がん検診対象者に限らず、家族やパートナーが申し込み、対象者へ贈ることもできる。受診予約は対象者本人が最寄りの検診施設へ直接電話して予約。クーポンが使える検診施設は公式サイトで確認を。
自分のためにも、大切な人のためにも「がん検診デジタル無料クーポン」を使ってがん検診を受けてみては。
日本対がん協会公式サイト:https://www.jcancer.jp/
ピンクリボンフェスティバル公式サイト:https://pinkribbonfestival.jp/
(角谷良平)