香川県東かがわ市に本社を置く創業83年の江本手袋が手がけるブランド「佩(ハク)」は、布製オーダーメイド手袋「オーダーメイド手袋 クラシック」を販売開始した。
本当にフィットする手袋を製作
東かがわ市は手袋産業が盛んで、130年の歴史と日本一の手袋の出荷数を誇る。江本手袋は、戦前から現在まで一貫して縫手袋を製作。昔ながらの一人の手袋職人が一双製法と国内生産にこだわり、作り手の顔が見える手袋作りに取り組んでいる。4年前からは自社ブランド「佩」をスタート。オリジナルの手袋を販売している。
今回登場した「オーダーメイド手袋 クラシック」は、熟練の手袋職人が作る、世界でたった一つの手袋。人は一人ひとり手の大きさ、指の長さ、幅などが全く異なる。縫製の中で最も難しく、技術力が必要とされる手袋縫製だからこそ、注文した人の手に合わせた手袋を作って届けることで、“本当にフィットする手袋の気持ち良さ”を体験してほしいとの想いが込められている。
70名のモニターから悩みを聞き試作を実施
縫製手袋のサイズは1サイズ(フリーサイズ)が多く、伸びる生地を使用して縫製することが業界の常識だった。ある日、工場併設のファクトリーショップに来店した指の長い女性から、フィットしないのに既製の手袋を使用しているという話を聞き、工房で手袋職人がその女性の指の長さに合わせて手袋を製作したところ、大変喜んでくれたという。
このことで、今まで当たり前だと思っていたフリーサイズの手袋では、手にフィットせず困っている人がいることに気づいたという同社。その後、標準サイズの手袋より指の長さが1cm長い、1cm短い「オーダーメイド手袋プラスワン」を商品として販売してみたところ好評で、たくさんのニーズがあることも分かった。
今夏には、オーダーメイド手袋のモニターを募集。約70名からさまざまな悩みを聞き、特に困っている人にオーダーメイド手袋の試作テストに協力してもらったところ、“指の長さぴったりで、感動した”、“指先の余りがなく、見た目がスッキリと美しいことはもちろん、ストレスなく着用できる”などの声があったそう。モニターからの感想や要望を元に改善を繰り返し、今回正式に「オーダーメイド手袋 クラシック」として、販売開始することとなった。
生地や刺繍の色なども選択可能
「オーダーメイド手袋 クラシック」は、ベテランの手袋職人が依頼者の手を診断し、その人専用の寸法に裁断して手袋を縫い上げる。ウール100%の生地を25色の中から、手袋の手首部分につけるワンポイント刺しゅうを3色の中からそれぞれ選べるほか、手袋を着用したままスマートフォンが操作できるスマホタッチポイントも選べる。スマホタッチポイントは、「人差し指・中指、親指」となる。さらに、裾(手首)の長さも、標準サイズ、長め(約2cm)から選べる。
購入の流れは、「佩オンラインショップ」にて注文後、「オーダーメイドキット」が届く仕組みだ。
「オーダーメイド手袋 クラシック」を利用して、“本当にフィットする手袋の気持ち良さ”を体験してみては。
佩HP:https://www.emoto-tebukuro.jp/
オンラインショップ:https://hacsetouchi.thebase.in/
(山本えり)