「第46回技能五輪国際大会(特別開催)」において、10月24日(月)~27日(木)にエストニア・タリンで開催された「造園部門」(日本代表)で、滋賀・大津市にある近江庭園の女性社員、浦辻知菜莉(うらつじ ちなり)氏と、伊万里春光園の中野太一(なかの たいち)氏ペアが銀賞を獲得した。なお、海外で開催された同大会での銀賞受賞は日本として初めての快挙だ。
国際技能競技大会-World Skills Competition
「技能五輪国際大会(国際技能競技大会-World Skills Competition)」は、参加各国における職業訓練の振興と青年技能者の国際親善を図るため、2年に1度、世界各国・地域の予選会などを勝ち抜いた選手が一堂に集い、磨き抜かれた技能を競う競技大会だ。
しかし、2021年に中国・上海で開催予定であった第46回大会が、新型コロナウイルスの世界的な拡大のため延期となったことにより、今年は「特別開催」として日本を含む15カ国で、9月から11月にかけて分散開催されている。
今大会には、造園競技では和と洋の技法を織り交ぜた総合力を求められる「第58回技能五輪全国大会」の造園部門で優勝した浦辻氏と、中野氏がペアとして出場した。
前大会では惜しくも4位入賞という成績だったが、今大会では日本初の銀賞受賞という快挙となった。
若いスタッフの能力を伸ばす職場作り
中野氏が所属している近江庭園では社員に日本庭園はもちろん、日本の文化・自然を愛し、それらを守り継承していくことに誇りを感じて欲しいと願っているという。
男性職人のイメージが強い造園業ではあるが、女性スタッフの積極的な起用、技能五輪出場への支援など、若いスタッフの能力を伸ばす職場作りを心がけている。
なお、11月15日(火)に滋賀・大津の近江庭園本社社屋の完成お披露目会の際、浦辻氏、そしてチームのコーチを担当した近江庭園会長寺下弘氏も出席し、挨拶を行う予定だ。
若いスタッフの能力を伸ばす職場作りを心がけているという近江庭園の今後にも注目してみては。
(角谷良平)