デジタルガレージの子会社で、決済事業を手がけるDGフィナンシャルテクノロジーは、四国旅客鉄道が11月28日(月)より開始したチケットアプリ「しこくスマートえきちゃん」に、DGFTのクレジットカード決済サービスを提供している。
セキュリティレベルなどから採用に
今回、JR四国は、地域交通を担う社会インフラとして「いつでも、どこでも、キャッシュレスできっぷが購入できる」アプリを実現するため、セキュリティレベルやシステムの安定性、サポート体制などの観点からDGFTの決済基盤を採用した。
時間や場所を問わずにきっぷを購入
「しこくスマートえきちゃん」は、スマートフォンアプリからきっぷを購入し、係員にアプリ画面を提示することで、JR四国の列車がスマートに利用可能になるサービス。アプリユーザーは手持ちのクレジットカードやデビットカードをアプリに登録することで、時間や場所を問わずにスマートフォンからキャッシュレスできっぷを購入できる。
また、乗車時には、紙のきっぷの発券や窓口での受取りが不要。改札通過前にアプリの「使用開始」ボタンをタップし、使用中画面を係員に提示するだけで乗り降りが可能に。アプリで購入できるきっぷは、11月28日(月)のサービス開始時には特別企画乗車券のみだが、2023年春には普通乗車券や定期乗車券など取扱い券種の拡大が予定されている。
同アプリは、チケット購入時の非対面化・利便性向上を目的に、JR四国が推進する「JR四国スマート改革」の取り組みの一つ。JR四国は同アプリの展開により、鉄道サービスの利便性の向上に加え、駅窓口などの混雑緩和や窓口業務の省力化による生産性向上を一層強化する方針とのこと。
公共交通機関のキャッシュレス化を支援
コロナ禍による人流抑制や人口減少の影響で、2020年度の鉄道旅客数は前年比29.9%減(※1)と大幅に減少し、地域の公共交通機関は厳しい経営環境が続いている。これらを背景に、公共交通機関は、国交省、自治体等との連携なども通じて、サービスの利便性や業務の生産性向上に向け、MaaS(※2)推進やキャッシュレス対応など、テクノロジーを活用したさまざまな取り組みを積極的に展開している。
DGFTはこれまで、JR東日本やJR九州、京王電鉄などの鉄道会社や高速バス会社など、多数の公共交通機関に決済サービスを提供しており、交通業界へのサービス提供で培った知見やノウハウをもとに、公共交通機関のキャッシュレス化を支援している。
キャッシュレス化にも対応した「しこくスマートえきちゃん」で、様々なシチュエーションで気軽ににチケットを購入してみては。
DGフィナンシャルテクノロジー公式サイト:https://www.dgft.jp/company/info/2022/smart-eki.html
※1 出典:国土交通省「鉄道輸送統計年報」(2021年9月21日(火))
※2 MaaS:Mobility as a Serviceの略称で、ICTを活用してさまざまな移動手段をシームレスにつなぎ、移動だけにとどまらない幅広いサービスを提供すること
(山川温)