渋谷区の街角に、屋外アートギャラリー「Jinny Street Gallery(神二ストリートギャラリー)」が誕生。42個の小さな街灯路ケースが作品の展示スペースとなり、新たな存在意義を生み出していく。
商店街の街灯路ケースをギャラリーとして活用
神宮前2丁目の中心部に位置し、ローカルとインターナショナルアーティストとの接触点となる「Jinny Street Gallery」。渋谷区内にありつつも喧騒を逃れた落ち着いた商店街「商和会」に佇んでおり、地元の人たちが「神宮前二丁目」のことを略して「神二」と呼んでいることからその名がついた。
1990年代にこのエリアに初めて建設された街灯路ケースは、「Jinny Street Gallery」の名のもと、アートギャラリーとして生まれ変わる。最終的な目標としては、神宮前を中心とした新たなアートコミュニティを作り上げることを目指している。
作品を探し出すために歩き続ける
「Jinny Street Gallery」は、一般的なギャラリーとは異なり、街の喧騒から離れていって「商和会」に秘められた作品を探し出すために歩き続けることにフォーカスを当てている。アートが最高の状態で楽しまれるには時間が必要だと考え、「Jinny Street Gallery」はそのための時間をすべて提供する。写真、デザイン、彫刻などあらゆるジャンルの美術展を開催し、すべての形態の芸術の振興と賞賛に努めていくという。
アーティスト募集は12月1日(木)より開始しており、選考を通過したアーティストは、最大1カ月間ギャラリーを無料でレンタルすることができる。
7人のアーティストによる写真展を開催
ギャラリー開設にあたり、2023年1月15日(日)〜2月17日(金)にプレオープン写真展「東京フラヌール 彷徨う者の視点から」を開催する。
『歩道は歩行者のためのもので、それがゆえに次から次へと人びとが通りすぎていく。足跡はすぐに踏み潰され、そして跡形もなく消え失せていく。フラヌールはそこから人知れず離れ、彼らだけの足跡を残すのだ。小さな街路で建物の隙間を彷徨い、静寂に包まれながら、黙々と歩を進める。人々の喧騒をすり抜け、都会のカオスの奥にある光を探す。そうやってフラヌールは今日もまた歩道から一歩足を踏み出し、彼らだけの物語を捜し続ける。』
7人のアーティストがそれぞれ6枚の写真を展示し、東京で捜し出した彼らだけの物語を1つずつ紹介する。
プレオープン写真展やギャラリーの詳細は、公式サイトで確認を。
Jinny Street Gallery HP:https://www.jinnystreetgallery.com/
(山本えり)