北海道奈井江町では、まちづくりの取り組みの一つとして、町民とクリエイターが一緒に町のキャッチフレーズづくりを行い、このたび「ずどーん」というユニークなキャッチフレーズに決定した。
町のキャッチフレーズが「ずどーん」に決定
北海道奈井江町は、空知地方の中心部、札幌と旭川のほぼ中間地点に位置する人口約5,000人の町。総延長156.8kmの国道12号線が町の中央を南北に縦貫し、美唄市から奈井江町を通り滝川市までの29.2kmが、日本一の直線道路となっている。
同町では、人口減少や少子高齢化が進む中でも、誰もが生きがいや役割をもって生き生きと活躍できるよう、さまざまな課題解決に取り組んでいる。今回その一つとして、町のキャッチフレーズづくりを行った。
キャッチフレーズづくりは、その言葉を使ってワクワクするような“たくらみ”がぞくぞくと湧いてくるような言葉にしたいという思いからはじまった。「ずどーん」は、日本一の直線道路のまち奈井江町に由来しながら、広がる田園風景、雄大な山並み、大らかな奈井江町気質、この町が有する有形無形のさまざまな資源が共鳴するパワーを表現している。町民とともに町の魅力を発見し、「“ないえらしさ”とはどういうことか?」を考えるワークショップをライターやデザイナーを交えて行い、キャッチフレーズの募集なども経て、「ずどーん」が誕生した。
使える、たのしめるデザイン
奈井江町のコミュニケーションデザインには、伸び縮みする「ずどーん」のタイポグラフィと、まちの景色やひとびとの多様性を抽象化したさまざまな造形がある。この造形は、陶芸家の藤本美歩さんがまちからインスピレーションを受けて創作した。
「ずどーん」のコピーとデザインは、まちのひとたちがイベントや商品パッケージ、販促などに使用できる。町民や事業所などのアイデア次第で、さまざまな場面で使っていくことで、他のまちとは違う独自の見え方になっていくことを目指している。
まち中に「ずどーん」の言葉とデザインがあふれることで、まちのイメージが醸成されていく。これまで「札幌と旭川の真ん中にあるまち」という説明をしていた奈井江町から、「ずどーんなまち」奈井江町と言えるようになり、デザインの認知が高まれば説明さえ不要になる。そんなねらいをデザインに込めている。
オンライントークイベントも開催
また、3月1日(水)19:00~20:30には、オンライントークイベント『ずどーんと、語ろう。「北海道奈井江町のキャッチフレーズ」はなぜ、ずどーんなの?』を開催。デザイナーの浪本浩一氏、コピーライターの田中有史氏、同プロジェクトに携わってきた町の職員・井上健二氏とともに、「すどーん」ができあがるまでの経緯やこれからの奈井江町のまちづくりなどについて語り合う。
Zoomでの開催となり、参加費は無料。事前申し込みが必要なので、参加希望者はPeatixサイトから申し込みを。
奈井江町役場「ずどーん」決定のページ :http://www.town.naie.hokkaido.jp/kankou/kyattifurezu/
「ずどーん」決定までの道のり:http://www.town.naie.hokkaido.jp/kankou/kyattifurezu/kyattifurezu-mitinori/
トークイベント申し込み:https://naie-zoodooon-230301.peatix.com/
(山本えり)