生化学および生理学に基づく正しい栄養学の知識の普及を目的として活動している臨床栄養医学協会は、3月18日(土)に栄養学に関する栄養フォーラム全28講座を開く。
トップアスリートの食事を医学の観点で解説
同栄養フォーラムでは、4つのメインテーマに、24のサブテーマを合わせたかたちで展開されていく。
その4つのメインテーマのうちのひとつが、「スポーツ栄養士×オリンピアンの対談企画」だ。同企画では、現役のスポーツ栄養士とオリンピック出場経験者が「オリンピアンの実際の食事の状況」について対話をする。
「摂取している炭水化物の量は?」「たんぱく質はどれくらい取っている?」「サプリメントに対しての印象や、摂取の有無」など、誰にとってもなじみ深い話を取り上げ、栄養学と絡めながら分かりやすく紹介するという。
世界のトップアスリートのリアルな食生活を紹介しながら、その食事がどのような意味を持つのかを解説していくこの試みは、オリンピアン以外のいつまでも健康にいたいと願う人や、正しい栄養の知識を得たいと願う人にとっても聞く価値がありそうだ。
同対談に登壇するのは、スポーツ栄養士の足立歩さん、オリンピアンの青木沙弥佳さん、そして同じくオリンピアンの山口浩勢さんの3人。普段なかなか見ることのないオリンピアンの食事の状況を垣間見られるこの講義は、3月18日(土)午前9時から行われる。
医師の視点からの栄養に迫る
そのほか3つのメインテーマとして、「医師の視点からの栄養」「耐糖能の重要性」「トップアスリートの栄養サポート」を展開。
1つ目のテーマは「医師の視点からの栄養」。『栄養のある食材』を無分別に取っていても、思考週間や睡眠週間、食習慣や運動習慣が整っていないと栄養が半減する。そのため、慢性的な不調を解消したいのなら、日常の週間を見直すことが重要である」ということを、現役の産婦人科医師が分かりやすく解説していく講座だ。
2つ目のテーマは「耐糖能の重要性」。「耐糖能」とは、血中のブドウ糖濃度が高くなったときに、それを正常値まで押し下げようとする能力のこと。多くの人にとってあまり聞きなれないであろう「耐糖能」を取り上げて、その意味やメカニズム、耐糖能を改善するための方法などを分かりやすく解説してもらえる。
3つ目のテーマ「トップアスリートの栄養サポート」は、同フォーラムの「栄養の正しい知識を伝達し、正しいかたちでの栄養の摂取を勧めること」という目的を前提に、同時に「栄養を取りさえしていれば人はだれでも最高のパフォーマンスを出せる」という考えが誤りであることも説かれていく。「1か月のスケジュールの組み立て」「コミュニケーションスキルに代表される、栄養学以外のスキルを身に着けること」「人とのコミュニケーションを取ることの意味」が取り上げられる。
3000円で学ぶ「正しい知識」
充実の講師陣が伝える「栄養の正しい知識」は、仕事として「栄養」に関わる人はもちろん、自分自身と周りの人の健康維持を考える専門家以外の人にも有用だ。当日のスケジュールが合わない人も、聞き放題の配信アーカイブを利用してみては。
同栄養フォーラムは、3月18日(土)午前9時~午後6時に開催。アーカイブ配信は3月20日(月)~4月19日(水)が予定されている。料金は当日視聴3000円で、配信1か月見放題となる。
それぞれに合ったテーマに合わせて、栄養について学べる貴重な機会。当日配信、アーカイブもあわせて、正しい知識を身につけてみては。
臨床栄養医学協会公式ホームページ:https://eiyoigaku.or.jp/
(山川温)