岡山県真庭市は、蒜山高原にある旧レストハウスを世界的な建築家・隈研吾氏率いる設計事務所がリノベーションしたシェアオフィス「蒜山ひととき」を、5月1日(月)にオープンした。
100年先まで残る、希望を生み出す施設に
真庭市は、持続可能な開発目標SDGsの達成に向けた優れた取り組みを行う「SDGs未来都市」に、また、その取り組み自体も先導的なものとして全国10事業の「自治体SDGsモデル事業」に選定されている。
大山隠岐国立公園の一部である蒜山高原に位置するシェアオフィス「蒜山ひととき」は、真庭産の木材や自然素材をふんだんに使用。窓の外に広がる蒜山の景観が新たなビジネスを生み出すインスピレーションの源になり、テレワークやものづくりの活動拠点として、蒜山や真庭の発展にも寄与することを期待しているという。出会いと共創の起点となり、100年先まで残る、希望を生み出す施設になることを目指している。
オフィススペースや作業スペースなどを備えた施設
同施設には、オフィススペース、ミーティングルーム、作業スペース、多目的スペースがある。
「オフィススペース」は、大きく吹抜けた部屋に、皮付き木材に包まれた柱と梁で構成された、開放的で温かみのある空間。景色のいい窓周りには、作業に集中できるようにパーティションで区切られたカウンター席を配置。吹抜けの下にはテーブル席やソファ席を並べ、その近くにカフェカウンターが設置されているので、入居者同士の交流もしやすい。
ガラスで柔らかく区切られた「ミーティングルーム」は、テレビ会議やミーティングでの利用を想定している。
音や匂いを考慮し少し奥まった場所に設置された「作業スペース」は、模型等の工作物をつくりやすいよう、大きな机を配置。機械スペースでは、創作の幅を広げるレーザーカッターや3Dプリンターを導入予定だ。
「多目的スペース」は、ワークショップ、展示スペースなど、幅広い用途に活用できる。
利用料金は、年間プランが¥576,000/年・5席、マンスリープランが¥10,000/月・1席、ワンデイ利用が¥1,000/日・1席。年間プラン・マンスリープランは24時間、ワンデイ利用の場合は9:00~18:00に利用できる。予約は公式サイトにて受け付けている。
新しいものを創造する場に
オープンに先駆けて、4月28日(金)には、シェアオフィスの設計・内装デザインを監修した建築家の隈研吾氏と、真庭市長の太田昇氏が登場し、オープニングセレモニーを実施。太田市長は「大自然の中で多くの方が知恵を出し合うことで、新しいものを創造する場にしていただきたいという思いで作りました。人類のあり方そのものを考え直す時代において、この施設で社会、自分のあり方を考えていただく。また、新しい産業誘致の場として、同じような価値観、また広い価値観をもった方々の知的創造の場にしてほしいと考えております。」とコメントした。
新たな出会いと共創の起点となる、自然豊かな蒜山のシェアオフィス「蒜山ひととき」を利用してみては。
■蒜山ひととき
住所:岡山県真庭市蒜山上福田1205番780
HP:https://hiruzen-hitotoki.jp
(山本えり)