ものづくり企業グループ「影山グループ」の大洋産業は、6月27日(火)に鋳造体験工房「Caster Home」をオープンする。錫(スズ)を使用した鋳造による小物製作を体験でき、料金は3,000円(税込)~だ。
また、桑名市長による本格的な鋳造体験を行う竣工式典を6月27日(火)に開催する。
「くわな鋳物」の文化を守る産業観光がスタート
初代桑名藩主である本多 忠勝の鉄砲製造をルーツに400年の歴史を持つ「くわな鋳物」だが、現在その生産の担い手が減少している。
60年以上桑名市で水道資材を鋳物で作り続けてきた大洋産業として、その文化を絶やしたくないという想いがあり、鋳造を気軽に体験出来る場所として同施設を作った。
同施設を通じて桑名に足を運んで鋳造を体験し「くわな鋳物」を知ってもらうことで、地域の文化を盛り上げる手伝いをしたいと思っている。
鋳物製作や記念撮影を楽しめる施設「Caster Home」
体験工房や社内で次世代を担う若手社員を中心としたプロジェクトが組まれ、2年以上の歳月をかけての完成となった「Caster Home」。
「鋳物を学べる場所」「鋳物に関わる人がいるところ」「鋳物を身近に感じていただけるように」という理由からチームメンバーによって鋳造者を意味するCASTER、家を意味するHOMEから体験工房を名付けた。
3K呼ばれることもある鋳物業界のイメージを払拭したいとの想いから体験工房を「ヴィンテージ&ラグジュアリー」をテーマにしたおしゃれな空間に仕上げた。
スタイリッシュな空間で鋳物製作を楽しんだ後には、チョークアートの前で記念撮影も楽しめる。砂で鋳型を作り、そこに溶かしたスズを流し込んで作る本格的な鋳物製作が体験できる体験工房だ。
事前に開催されたイベントは予約開始30分で満席に
建物完成前に何度かイベントを開催したが、予想を超える反応で予約開始30分で満席となり、県外からも来場があった。実際に体験した人は「良かった」「とても良かった」の割合が100%で、満足度の高いものになった。
「想像よりも難しく、楽しい内容でした。スタッフさんもとても親切で良かったです」や「こういう体験は他ではできないので、また機会があれば参加してみたいです」などの感想も寄せられた。
オープン後は月に2、3回程度ワークショップを開催していく予定。また、今後は実際に製造現場で働く職人による小学生向けのワークショップを検討している。
地域の小中学校の職業体験の受け入れなどを行うことで、SDGsの目標の一つである「質の高い教育をみんなに」の仕事に関係する技術を伝える活動も視野に入れている。
「Caster Home」で桑名市の伝統を楽しく学ぼう。
■Caster Home
住所:三重県桑名市安永1811番地
Caster Home公式サイト:https://www.caster-home.com/
Caster Home公式Instagram:https://www.instagram.com/caster_home/
(佐藤 ひより)