setchuが運営する私設の現代アート美術館「KAMU kanazawa(カム カナザワ)」は、香林坊東急スクエア1階にミュージアムショップとカフェを併設した道「076-(ゼロナナロク)」を8月8日(火)にオープンした。
誰もが自由に使えるボーダーレスな空間を提供
香林坊東急スクエア1階にオープンした道「076-」は、ミュージアムショップ、カフェ、展示空間、ベンチスタンドが道の両サイドに併設する、多目的な空間となっている。
空間中央を貫く道幅3mの道は、街を回遊しながらアートを楽しむ美術館としての象徴でもあり、ボーダーレスな空間を作ることを目指した。
単にテナントとしてや美術館に訪れる人のスペースではなく、誰もがこの道を往来し、休憩し、楽しめる公共的なスペースとなっている。
道のサイドには幅14m、4段式のベンチスタンドが設けられ自由に誰でも使うことができる。空間設計はダイケイミルズが行い、「KAMU kanazawa」が金沢の街で何を行っているのかを理解し、ただショップやカフェを作るのではなく「道」を作ることを提案した。
学生のデートスポットを奪いたくない
さらに「076-」が空きテナントだった際、施設側が用意したベンチが置かれており、そこで学生がよくデートやおしゃべりをしている姿を「KAMU kanazawa」館長が見ており、「学生さんのデートスポットを奪いたくない」という意向を実現させるため、ベンチと道の公共的な要素がスペースの3分の2を占める、開かれた場所が実現した。
また、スペース名である「076-」は金沢市の市外局番が由来となっている。公共性を強く意識しユーザーと共有できる場であることを象徴し、市外局番が金沢をアピールする名詞になれると考え名付けられた。
「Material Matters」の展示
「076-」には、カフェとショップさらにその先に部屋がある。隠し部屋の中には社会のVOIDを時限的に占有し、一般へ解放する運動を行う「SKWAT(スクワット)」の代表的なプロジェクト「Material Matters(マテリアルマターズ)」をインスタレーションとして展示。
「Material Matters」ではインスタレーションとしてサンプル素材を使用する。今後はイベントやワークショップ形式でそれら素材を鑑賞者が持ち帰り新たな役割を付加させてもらいSNSに展開してコミュニケーションをはかる取り組みや、素材を鑑賞者に持ち寄ってもらうなど、インタラクティブでオンラインとオフラインを跨いだ取り組みを予定している。
金沢に住む人も、観光で訪れる人にも、誰もが自由に使えるボーダーレスな空間である、「076-」へ訪れてみては。
■「076-」KAMUkanazawa Museum Shop & Cafe
オープン日:8月8日(火)
住所:石川県金沢市香林坊2-1-1 香林坊東急スクエア1階「076- KAMU」
入場料:無料
営業時間:カフェ、展示室11時~18時、ショップ、フリースペース10~20時
定休日:カフェ、展示室 週2日(月曜+不定期)、ショップ、フリースペース 無休(東急スクエアの営業日に準ずる)
KAMUkanazawa Museum公式Instagram:https://www.instagram.com/kamu_kanazawa/
(角谷良平)