熊本県多良木町のたらぎ財団(たらぎまちづくり推進機構)は、イタリアンシェフ監修による「ジビエ」×「ブラウンシチュー」という絶妙な掛け算から生まれた「ジビエやさいスープ」を、8月31日(木)に発売した。希望小売価格は、1食972円、3食2,268円。
高品質なジビエ肉と原木椎茸の産地
多良木町では、ジビエが通年流通している。日本国内でも珍しい「ジビエの生体市場」があり、熟練した猟師と加工事業者がいるからこそ、臭みのない高品質なジビエ肉が通年を通して食べられている。また、原木椎茸は、全国での品評会において1位に値する農林水産大臣賞を2回受賞した経歴があり、味・風味・香りともに日本国内トップレベルだ。
「ジビエやさいスープ」は、ジビエ肉をはじめ、多くの食材を熊本県多良木町産で揃えている。原材料には、国内生産が約10%であり、農林水産大臣賞を受賞した希少な原木椎茸も使用している。このスープを通して、多良木町を好きになり関わりたいという“たらぎラバーズ”を増やしたいという思いで商品化された。
医療従事者への思いから誕生したスープ
このスープのはじまりは、コロナ禍で働く医療従事者への思いからだった。新型コロナウイルスが拡大して1年も経たない時期、感染者への対応や入院患者の急増など医療が逼迫している状況が全国各地で起こっていた。多良木町は熊本県南東部に位置する中山間地域であるが、地域の拠点となる公立多良木病院があり、患者の受け入れをしていた。
「ジビエやさいスープ」は、このような背景の中、東京都銀座で飲食店を経営していたワンバレット、イタリアンシェフの糸井壮志シェフ、AIfrece compositionの協力を得て実現した商品。
多忙を極める日常において、温かく栄養たっぷりのスープを食べてもらい、少しでも元気になってほしいと考え、同商品100食とたらぎ財団が製造するドレッシング100本を寄贈したところから始まった。
命と食への感謝を感じてほしい
「ジビエやさいスープ」は、たらぎ財団が製造するドレッシングの副産物であるオニオンスープをベースに、高品質なジビエ肉と希少な原木椎茸に加え、地元野菜をふんだんに使用。
ジビエ肉として使用する猪肉は、一般的な肉の流通量としては少ない肉。今回、あえてジビエ肉を使うようにしたのは、同町のジビエ肉の美味しさを伝えるだけでなく、有害鳥獣として駆除される猪の命をいただき、余すことなく食することで、命と食への感謝を感じてほしいという思いから。
また、ベースのオニオンスープもこれまでは廃棄していたものを利活用。ただ地産地消の商品ではなく、無駄をなくし食べる人へ健康を届けるといった国連で定められたSDGsの観点も踏まえた商品として、一つ一つ丁寧に製造している。
口に入れるととろけるようにやわらかい猪肉のしぐれ煮、豊潤な香りと旨味たっぷりの肉汁を凝縮した肉厚な原木椎茸、そして肥沃な土地で育った色鮮やかな野菜をたっぷり煮込んだ濃厚なブラウンシチューのスープとなっている。
この機会に、多良木町産の野菜とジビエ肉をふんだんに使った究極のスープ「ジビエやさいスープ」を味わってみては。
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(山本えり)