日本中では目まぐるしく、日々いろんなイベントがひらかれている。「そんな日本には、どのような土地があるのだろう」と、写真家として活動している私(仁科勝介)は、“平成の大合併”時に残っていた、旧市町村をすべて巡る旅に出た。その数は2000を超える。
今回、地域や自治体、企業の取り組み、新商品などの情報を発信するニュースサイト「ストレートプレス」で、それらを紹介する機会をいただいたので、写真を添えて連載をスタートした。
「ストレートプレス」内に登場するローカルな市町村と、関係があるかもしれない。
今回は、栃木県旧上河内町((宇都宮市)を写真とともに紹介する。
Vol.120/栃木県旧上河内町(宇都宮市)
旧河内町から少し北上すると、旧上河内町にたどり着く。東北道の途中で上河内SAを見かけたことがある人もいるかもしれない。
道中、水分を含んで、淡いはずなのに深みを足したような青色の空が広がっていた。一週間前に旅をしていたときの空の色とは違う。そして、この空を見て、前回の市町村一周の旅で訪れた、熊本の南阿蘇村の空が脳裏によぎった。すごく印象的な空だったから覚えている。
羽黒山神社の名前を聞いて思い出すのは、もちろん山形県鶴岡市の羽黒山神社だ。鶴岡の羽黒山神社は、参道の石段が2446段ある。思い出すだけで大変な参道だった。だから、今回はどれだけ長い参道だろうかとちょっと心配しながら石段を登っていったが、たぶん、数百段といったところだった。
周辺の木々も心地よく、江戸時代に始まったとされる梵天祭りの様子を境内から感じることができた。時間の流れの中にかっこよさがあるような神社で、清々しい気持ちのまま神社をあとにした。
(仁科勝介)
仁科勝介(Katsusuke Nishina にしなかつすけ)/かつお
写真家として活動。1996年、岡山県倉敷市生まれ。広島大学在学中に、日本の全1741の市町村を巡る。
『ふるさとの手帖』(KADOKAWA)、『環遊日本摩托車日記(翻訳|邱香凝氏)』(日出出版)をはじめ、2022年には『どこで暮らしても』(自費出版)を刊行。
旧市町村一周の旅『ふるさとの手帖』:https://katsuo247.jp
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