現代美術家のマネジメント業務や展覧会の企画などを行うユカリアートは、5名の現代美術家によるグループ展「渋谷猫張り子と仲間たち」を、2024年1月3日(水)~9日(火)の期間、渋谷ヒカリエ 8/CUBEにて開催する。
入場料は無料。作品の販売は行わないが、出品作家それぞれのカタログは購入できる。
5名の出品アーティスト紹介
同展覧会は、2025年の会社設立20周年を前に、ユカリアートがマネジメントする個性豊かなアーティストらを改めて多くの人に知ってもらうために企画したものだ。
いしかわかずはるさんは、糸と線で描く、奈良県出身の画家。アートの島・香川県直島にある古民家の外壁等に点在する毛糸の作品でおなじみだ。
さまざまな場所へ出向き、その場にあった作品を制作する活動を「線の旅」と名付け、2016年には韓国・SODA美術館からも招待されて滞在制作を行った。
大畑伸太郎さんは、絵画と立体を組み合わせた独自のスタイルを持つ、広島県出身の画家だ。
海外での展示も多く、作品を所有するコレクターも多国籍に富む。2021年サンクトペテルブルグの美術館で開催された個展は大成功を収めた。
藤永結さんは、子供を主なモチーフとして描く、広島県出身の画家。自らが感じることを「人物の群像」という形で表すことが多く、2005年には現代美術の祭典・GEISAI#7で銀賞を受賞した。また、2017年から現在に至るまで、自身のブログに独特のユーモアとあたたかさを持つドローイングを毎日投稿し続けている。
吉田朗さんは、FRPなどで制作した彫刻にエアブラシでペイントを行い、現代社会が抱える問題や矛盾を風刺的かつ優美に表現する、神奈川県出身のアーティスト。
同展で展示する『渋谷猫張り子』や『宝猫』の作者だ。また、香港の地下鉄駅にも作品が常設展示されている。
淀川テクニックさんは、2005年に大阪・淀川の河川敷で活動を開始し、国内外のゴミや漂流物を使って作品を制作している、岡山県出身のアーティスト。岡山県玉野市宇野港に設置されている『宇野のチヌ』でおなじみだ。
また、SNS上で人気となった言葉遊び「コラージュ川柳」を考案し、2024年3月には宝島社から書籍の発売が決定している。
オープニングイベントなど各種企画を用意
展覧会初日には、オープニングイベントを実施する。
11:00~は、『渋谷猫張り子』の除幕式。作者の吉田朗さんに加え、展覧会出品アーティスト全員が集合する。来場者には記念品が贈られる。
『渋谷猫張り子』は、同展覧会の準備を重ねていく中で、無断で改変され、元の姿とは全く違う姿になって展示されていることが発覚した作品。4月半ばに1万筆を超える署名により作品とその所有権を作者の手元に取り戻して以来、作者本人が修復作業を続け、無事に修復が完了した。
12:30~16:00には、淀川テクニックさんによる「コラージュ川柳」のワークショップ、いしかわかずはるさんによる「描き初め!ライブペインティング」を同時開催。「コラージュ川柳」ワークショップは、11時半より整理券が配布される。
その他、会期中に各種イベントを開催予定とのことだ。
「渋谷猫張り子と仲間たち」で、それぞれのアーティストの個性を楽しんでみては。
■「渋谷猫張り子と仲間たち」
会期:2024年1月3日(水)~9日(火)
開場時間:11:00~20:00
会場:渋谷ヒカリエ 8/CUBE
住所:東京都渋谷区渋谷2-21-1 渋谷ヒカリエ8階(渋谷駅直結)
入場料:無料
URL:https://www.hikarie8.com/cube/2023/11/post-129.shtml
(Higuchi)