日本中では目まぐるしく、日々いろんなイベントがひらかれている。「そんな日本には、どのような土地があるのだろう」と、写真家として活動している私(仁科勝介)は、“平成の大合併”時に残っていた、旧市町村をすべて巡る旅に出た。その数は2000を超える。
今回、地域や自治体、企業の取り組み、新商品などの情報を発信するニュースサイト「ストレートプレス」で、それらを紹介する機会をいただいたので、写真を添えて連載をスタートした。
「ストレートプレス」内に登場するローカルな市町村と、関係があるかもしれない。
今回は、栃木県旧西那須野町(那須塩原市)を写真とともに紹介する。
Vol.126/栃木県旧西那須野町(那須塩原市)
2005年に黒磯市、塩原町と合併し那須塩原市になった、西那須野町。西那須野駅を目指していくと、広大な景色が広がり、西には印象的な山並みが見えた。その西の山中を進むと、箒川沿いの塩原街道があり、塩原温泉が広がっている。しかし、ここからでは山奥の温泉地など想像もつかないぐらい、空が広かった。
東京の青山や六本木、表参道や赤坂に囲まれた一等地の乃木神社に、乃木将軍夫婦が今も祀られている。しかし、実は旧西那須野町にも、同じように乃木神社があるのだった。
栃木神社庁のHPには、以下のような紹介文がある。
日露戦争で活躍し、明治天皇の御大葬の日に殉死(じゅんし)した乃木希典将軍御夫妻は「農は国の大本(おおもと)なり」と言い、自らスキを手に畑を耕した。
その姿に感銘した地元の人々が、「土徳(どとく)の神」として祀り、神社を創建。
乃木将軍夫婦の別邸が近くにある。そこでの暮らし方も、人々の心を揺さぶるものだったのだろう。軍を率いる立場でありながら、きっと人間性はそれだけではない。
(仁科勝介)
仁科勝介(Katsusuke Nishina にしなかつすけ)/かつお
写真家として活動。1996年、岡山県倉敷市生まれ。広島大学在学中に、日本の全1741の市町村を巡る。
『ふるさとの手帖』(KADOKAWA)、『環遊日本摩托車日記(翻訳|邱香凝氏)』(日出出版)をはじめ、2022年には『どこで暮らしても』(自費出版)を刊行。
旧市町村一周の旅『ふるさとの手帖』:https://katsuo247.jp
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