日本中では目まぐるしく、日々いろんなイベントがひらかれている。「そんな日本には、どのような土地があるのだろう」と、写真家として活動している私(仁科勝介)は、“平成の大合併”時に残っていた、旧市町村をすべて巡る旅に出た。その数は2000を超える。
今回、地域や自治体、企業の取り組み、新商品などの情報を発信するニュースサイト「ストレートプレス」で、それらを紹介する機会をいただいたので、写真を添えて連載をスタートした。
「ストレートプレス」内に登場するローカルな市町村と、関係があるかもしれない。
今回は、栃木県旧塩原町(那須塩原市)を写真とともに紹介する。
Vol.127/栃木県旧塩原町(那須塩原市)
西那須野方面から、山並みのある北西の方角へ進んで行き、旧塩原町に向かった。その山並みの方角を眺めると、晴れているこちら側と違って雲も多く、気候が違うのではないだろうかと思われた。
そして、まずは竜化の滝を訪れた。塩原では最大の滝であり、落差は130メートルにもなる。モーグルのように段差となって流れ出ていく姿が印象的だった。滝は出会うごとに似ているようでそれぞれ違っていて、音を聞くと、毎回深呼吸したくなる。
竜化の滝から箒川沿いに進んでいくと、塩原温泉郷が現れた。塩原庁舎もレンガ調でカッコよく、コンビニも景観に合わせた色違いである。風情ある温泉街の気配が色濃く感じられて、山に入っていくだけでこんなにも景色が変わるのかと驚かされた。水が湧き出ているところを見つけたと思ったら、地元の方がジョウロで湧水を汲み、水やりをしている。自然に包まれた渓谷の温泉地で、ゆっくり時間を過ごしてみたいものだとしみじみ思った。
(仁科勝介)
仁科勝介(Katsusuke Nishina にしなかつすけ)/かつお
写真家として活動。1996年、岡山県倉敷市生まれ。広島大学在学中に、日本の全1741の市町村を巡る。
『ふるさとの手帖』(KADOKAWA)、『環遊日本摩托車日記(翻訳|邱香凝氏)』(日出出版)をはじめ、2022年には『どこで暮らしても』(自費出版)を刊行。
旧市町村一周の旅『ふるさとの手帖』:https://katsuo247.jp
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