日本中では目まぐるしく、日々いろんなイベントがひらかれている。「そんな日本には、どのような土地があるのだろう」と、写真家として活動している私(仁科勝介)は、“平成の大合併”時に残っていた、旧市町村をすべて巡る旅に出た。その数は2000を超える。
今回、地域や自治体、企業の取り組み、新商品などの情報を発信するニュースサイト「ストレートプレス」で、それらを紹介する機会をいただいたので、写真を添えて連載をスタートした。
「ストレートプレス」内に登場するローカルな市町村と、関係があるかもしれない。
今回は、千葉県旧丸山町(南房総市)を写真とともに紹介する。
Vol.146/千葉県旧丸山町(南房総市)
旧丸山町は南北に細長い地形のまちだ。地図を見ていると、海側と山側でまるで雰囲気が違うのだろうと感じられる。その細長い旧町域の中央を丸山川が流れ、川沿いの地形が形成されている。
今回は迷いながらも、旅のルートとのバランスも兼ねて海側を中心に散策した。ローズマリー公園という場所を訪れてみる。
旧丸山町は南房総市の中でも花卉の出荷高は一番多い地域だ。カブで走りながら、お花が販売されている様子をたくさん見かけた。
そして、ローズマリー公園に着くと英国調の建物が広がっていた。施設全体が道の駅にもなっており、カブを停めて静かな空間を散策してみる。
建物ひとつひとつが異国情緒でカッコよく、ほとんど海外経験がないぼくからすれば、海外に来たかのような気持ちになった。
公園は1997年に整備された「シェイクスピア・カントリーパーク」という有料のテーマパークで、市町村合併によって管理が旧丸山町を離れたあと、2011年にその幕を閉じたそうだ。
シェイクスピアの世界かあ。ここにはシェイクスピア生家を復元した建物もあった。世の中には知らないことがいっぱいあるし、知りたいことがいっぱいある。
(仁科勝介)
仁科勝介(Katsusuke Nishina にしなかつすけ)/かつお
写真家として活動。1996年、岡山県倉敷市生まれ。広島大学在学中に、日本の全1741の市町村を巡る。
『ふるさとの手帖』(KADOKAWA)、『環遊日本摩托車日記(翻訳|邱香凝氏)』(日出出版)をはじめ、2022年には『どこで暮らしても』(自費出版)を刊行。
旧市町村一周の旅『ふるさとの手帖』:https://katsuo247.jp
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