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【高知県須崎市】アーティストの視点を手掛かりとして地域の将来を想像する「現代地方譚11」が開幕

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高知県須崎市にて、アーティストの視点を手掛かりとして地域の将来を想像する展覧会「現代地方譚11 郷と土のはなし」が開幕した。

アートを端緒にまちの魅力と課題を探る

「現代地方譚(げんだいちほうたん)」は、「暮らすさき」が運営する大正期の商家建築を活用した文化交流施設「すさきまちかどギャラリー/旧三浦邸」をメイン会場に、市民の有志で構成される「すさき芸術のまちづくり実行委員会」が主催するアートプログラムだ。

現代美術のアーティスト、音楽家や演劇人などさまざまなジャンルの表現者が地域に滞在し、リサーチや作品制作を行うアーティスト・イン・レジデンスの成果発表展示で、今年で11度目の開催となる。

今回のテーマは「郷と土のはなし」。日曜日の街路市で野菜や花を売るおばあちゃんとの会話の中で聞いた「年々、野菜もきれいに育たんなった。地球が土が変わってきたことがわかる」そんな言葉が発端となったという。

効率や利便性ばかりを求めては損なわれてしまう地域の魅力を探り、同地で暮らしをどう営み、何を次世代へ伝えるのか、人々の生活のまさに土台と言える「土」に焦点を当て、アーティストたちのユニークな視点を拠りどころに皆で考え、これからのまちづくりを語り合う場が生まれてほしいという思いが込められている。

展示作家の紹介

「現代地方譚11 郷と土のはなし」アーティスト・イン・レジデンス須崎 滞在作家による成果発表展示では、5名のアーティストが作品を発表する。


現在広島県を拠点に活動している諌山元貴(いさやまげんき)さんの作品は、大正期の商家建築の格子窓に映像を投影する形で発表され、日没から夜明けにかけてのみ鑑賞できる。


高知市で青春時代を過ごしたミュージシャンoono yuuki(おおのゆうき)さんは、市内に残る廃銭湯の音響に着目し、滞在中に見つけたり、提供を受けた様々なオブジェクトを用いて、鑑賞者が体験できる巨大な装置を制作した。


身近な植物やその種子を採集し、最小限の手を加えて繊細なアート作品へと昇華させる岩谷雪子(いわたにゆきこ)さんは、地域との人脈を広げることで今回のリサーチを充実したものにしている。ひとりの少年と共に、かつての農業用ため池「ジンデ池」周辺に自生する植物を調べるなか、自然を介して広がる人と人との繋がりを通じて地域の解像度が高まっていったという。


美術家として独自の経歴を持つ是恒さくら(これつねさくら)さんは、ドローイング、刺繍、立体、冊子など、様々なアプローチで鯨と人間社会との関わりを紹介している。


大阪で劇団を主宰する阪上洋光(さかうえひろみつ)さんは、トライアウト公演と称し、会場や演出を変えながら稽古やリハーサルも公開して臨んだ実験的な演劇の記録を展示する。

1月27日(土)にライブコンサート開催


関連プログラムとして、1月27日(土)にライブコンサートが開催される。出演はoono yuukiさんと大谷泰吾さん。15:30開場、16:00開演で、会場は、JR土讃線安和駅に隣接し安和海岸を臨む「集落活動センターあわ」。

チケットは、一般が前売り3,000円/当日3,500円、中高生が前売り2,000円/当日2,500円、小学生以下は無料。チケットは予約フォームから予約可能だ。

住民との交流、地域のリサーチに取り組みながら作品制作を行った5名のアーティストによる展覧会に足を運んでみては。

■「現代地方譚11 郷と土のはなし」アーティスト・イン・レジデンス須崎 滞在作家による成果発表展示
会期: 1月20日(土)~2月18日(日)
時間:10:00~17:00
会場:すさきまちかどギャラリー/旧三浦邸 他
HP:https://airsusaki.machikado-gallery.com/
チケット予約フォーム:https://forms.gle/XbvrSqxBEbrZnSGw5

(オガワユウコ)

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