グンゼの創業の地・京都府綾部市にあるグンゼ博物苑は、2月17日(土)~3月3日(日)の期間、やぶ市民交流広場展示室にて開催される「浮世絵に描かれた神様展」に、グンゼ浮世絵コレクションの中から、12作品を貸出する。
養父市との歴史が長いグンゼ
グンゼと養父市の歴史は長く、1914年(大正3年)八鹿工場として操業を開始し、数度の業種転換を経て、2009年(平成21年)電子部品事業のジーエム電子が閉鎖するまで操業が続いた。その建物や跡地は、現在やぶ市民交流広場(YBファブ)として活用されている。
日本には「八百万の神様がいる」と言われている。日本人は、縁起を担いだり物にあやかったりする気持ちが強く、民衆が買い求める絵にも神様を描くことで、お守りや縁起物としても神様を身近に置く習慣があったようだ。
神様が描かれている12作品を展示
浮世絵は、江戸時代から明治時代にかけて、当時の暮らしや風俗、流行をあらわすものとして数多く描かれ、なかでも多色刷りの木版画の「錦絵」は、庶民の間で人気があったという。「浮世絵に描かれた神様展」では、絵の中に神様が描かれている12作品を展示。
浮世絵で神様と聞くと、宝船に乗った七福神が有名だが、養蚕に関する絵には、養蚕の神様や養蚕をする七福神が描かれていたり、ネズミ除けのお札として描かれた猫などもあったりする。
「兵庫県立蚕業学校の写真展」同時開催
また、「兵庫県立蚕業学校の写真展」も同時開催。
兵庫県立八鹿高等学校は、明治30年に兵庫県簡易蚕業学校として当時の兵庫県令で設立され、明治34年には兵庫県立蚕業学校となった。生徒は旧養父郡や但馬内にとどまらず、西日本各地からも入学者があった。さらに、明治41年には女子部が設置され、こちらも各地から入学者があり、寄宿舎生活をしながら学んでいた。養蚕が国の輸出中核産業であった時代のことだ。
「兵庫県立蚕業学校の写真展」では、そんな創立当時からの蚕業学校の写真と蚕業学校から県立八鹿高等学校になるまでの沿革がパネル展示される。
養蚕を行っていた人々にとって身近だった神様
グンゼは、積極的に社会、地域活動に参加し、社会との友好な関係を築くとともに、地域社会との持続可能性を追求していくという。
「浮世絵に描かれた神様展」と同時開催の「兵庫県立蚕業学校の写真展」を観に、やぶ市民交流広場 展示室へ足を運んでみては。
■グンゼコレクション「浮世絵に描かれた神様展」
開催日時:2月17日(土)~3月3日(日)9:00~17:00 ※月曜日休館
場所:やぶ市民交流広場 展示室
住所:兵庫県養父市八鹿町八鹿538番地1
入場料:無料
公式サイト:https://www.city.yabu.hyogo.jp/bunka/eventschedule/ybfabevent/tenji/10183.html
(角谷良平)