「新しい社会参画のきっかけを提供する」を理念とし、誰もが参加しやすいコミュニティを目指し「障害者アート」事業を運営する「ソーシャルアート市場(いちば)」は、5月5日(日)・6日(月)に千葉県我孫子市手賀沼で開催された「我孫子市みんながつながるSDGsフェア」にて、ブース出展をし、全盲アート「Art In The DARK」の新しいコンテンツを実施した。
視覚障害、全盲者の世界観を疑似体験
同団体は、チャリティ&ロイヤリティのスタンスを持っている。
チャリティとは、イベント等を通じたリアルな啓発活動。ロイヤリティは、アートライセンスビジネスを通じた「継続性」のある収益活動としている。どちらが優先などではなく、どちらともバランスよく回していくことが、NPOというコミュニティ性を通じた「継続性」のある社会課題解決に繋がると考えている。
今回は、チャリティイベントとして、視覚障害、全盲者の世界観の疑似体験と、当事者が持つ可能性と選択肢を肌身で感じられるコンテンツを実施した。
全盲アーティストが似顔絵を描く
5月5日(日)・6日(月)に千葉県我孫子市にて開催された「我孫子市みんながつながるSDGsフェア」は、地域貢献とこれからの明るい未来を目指し、市民が集い繋がりが創れるイベントとして「SDGsの未来」を体験しながら楽しく学べるイベントを目指すというもの。
このイベントで同団体は『全盲アート「体験会」』と『全盲アーティスト、「あなたの似顔絵描きます」』を実施した。
『全盲アート「体験会」』は、晴眼者が、アイマスクをつけ死角情報が一切遮断された状態になり、手探りをたよりにミニキャンバスに思い思いの絵を描く体験会。イベントでは合計15人が体験した。ほとんどの体験者が、はじめは恐る恐る筆を触り、絵具に触れぎこちないところから始まる。周りの人と声を掛け合いながら、一つの作品が完成する。
『全盲アーティスト、「あなたの似顔絵描きます」』では、同団体に登録してる全盲アーティスト吉田氏(本業:ワタミ勤務)をゲストに招き、参加者との対話から顔の輪郭や、本人が持つ声色を彩りに表現して一気に描き上げる。
参加者からは「本当に見えていないの!?」などの声が上がり、感嘆のため息や真剣なまなざしが、吉田氏の手元に注がれた。合計10人の似顔絵を仕上げ、中には握手を求める人もいたという。
同団体では、次のイベントを視覚障害ならびに全盲アートに興味関心のある企業と、コラボレーションのイベント等の企画を検討しているという。この機会に、ソーシャルアート市場の運営する全盲アート「Art In The DARK」をチェックしてみては。
ソーシャルアート市場:https://socialart.my.canva.site
我孫子市みんながつながるSDGsフェア:https://actcoin.jp/yuruoff-abiko/index.html
(江崎貴子)