テラインコグニタが、サイクルツーリズムを支えるアプリ「CyclingFriends」のウェブ版を、5月28日(火)より公開中だ。
サイクリストのニーズに応えられていない現状も
2018年から、日本が抱える様々な社会的課題に寄与できるソフトモビリティとして、国土交通省が「自転車活用推進計画」を促進。しかし、日本社会は既存のインフラが車に特化して作られてきた背景があり、既存の環境はサイクリスト特有のニーズに応えられていないことも現状だ。
サイクリスト向けのプラットフォーム
「CyclingFriends」は、「みんなで作るサイクリングマップ」をコンセプトとしたサイクリスト向けのプラットフォーム。走行記録を元に、位置情報、写真と文章で作り上げた活動日記が共有できるのみならず、データとして地図上に落とし込まれていく仕組みが特徴だ。
電動アシスト付きやスポーツタイプ自転車の普及が続いている中で、地方にスポットを当てたカーボンフリーな観光方式として注目されている「サイクルツーリズム」の発展に、一役を担うことが期待されている。
サイクルツーリズムを支える機能を装備
「CyclingFriends」では、サイクリングマップに反映されるデータの増加により、地図の精度そのものだけではなく、コースの探索から設計、そして活動日記の共有や振り返りまで、サイクルツーリズムを支える機能を一貫して整備。
サイクリングマップ上には、サイクリストが求める情報を掲載するほか、
季節を反映した位置情報付き写真の表示、絶景スポットのチェック、
サイクリングマップを利用したルート作成機能、
ログ収録後の活動日記、
走行した絶景スポットなどの情報を「成績」タブに表示、
写真やストーリーの拡大表示、
時系列表示の活動日記といった機能があり、
今後は「日本の最も美しい道」を事典化し、走行データとすり合わせた取り組みを展開していくという。
サービスのスタートは好調
「CyclingFriends」は、立ち上げから4カ月ほど経過したところで、登録者数が517名、活動日記の投稿数は2967件、絶景スポットの投稿数は1255件、写真の投稿数は11384件に上るなど、スタートは好調。
元自転車ロードレース競技のプロ選手でもある、テラインコグニタ代表取締役のボシス氏は、「お陰様で、CyclingFriendsコミュニティの土台を作ることができ、ますますのスタートを切ることができました。大きな価値提供ができるだけの活性度にはまだ達していませんが、これまで機能が限定的で、不具合も多い中でも、コンスタントに活動日記を上げたり、タイムリーにフィードバックを頂く熱狂的なユーザーが何十名もいらっしゃることに希望を持っています。
(中略)走行中に訪れたスポット、路線や地域からポイントを稼ぎ、そのポイントを自社のECサイトで割引に転換できる仕組みを構築していきます。当面は、自転車関連商品が主になると思いますが、狙いとしては今後、訪れた地域の特産品を手にできる仕組みに繋げて行ければと考えています。地域の特産品は、酒、お米や生物が多いのですが、サイクリストはこういったものを持って帰ることができませんので、サイクリストと地域、両方の課題を同時に解決できるのではないかと思っています。
また、国土交通省が推進している「自転車活用推進計画」では、自転車が電車に持ち込める「サイクルトレイン」、ポンプや工具セットを備えている事業者のネットワーク化や、自転車と一緒に泊まれる宿など、ハード面を中心に様々な取り組みが進んでいますが、この情報はサイクリストに行き届いていない現状もあります。地域との連携を強化していく中で、一元化してサイクリングマップに表示し、行政の取り組みを後押しできないかなと考えています(後略)」とコメントしている。
サイクリストはもちろん、サイクリングに興味がある人は、「CyclingFriends」をチェックしてみては。
CyclingFriends:https://cyclingfriends.co
CyclingFriends X:https://twitter.com/cyclingfds
(佐藤ゆり)