京印章制作士による手書き文字印鑑の販売を行っている印鑑の西野オンライン工房が製造販売する「世果報印鑑(ゆがふいんかん)」は、『おもてなしセレクション2024』を受賞した。
日本の魅力あふれる商品・サービスを称えるアワード
おもてなしセレクションは、日本の優れたおもてなし心あふれる商品・サービスを発掘し、世界に広めることを目的に、2015年に創設されたアワードだ。
認定に際しては、日本在住の外国人有識者による現物審査を実施。使う人を思いやる心から生まれたこだわりの技、伝統を継承しながらも現代に向けて改良を重ねる創意工夫の商品・サービスを世界に発信したい日本ならではの魅力にあふれている商品・サービスに与えられる賞だ。
唯一無二の陰影にこだわる印鑑の西野オンライン工房
印鑑の西野オンライン工房は、京都の手書き印影作家の井ノ口清一氏が運営する印鑑工房。デジタル化によりハンコを使う機会が減っている現代において、京都府印章業協同組合から認定を受けた京印章制作士・井ノ口清一氏が、注文ごとに一点ずつ筆で手書きで印影を書き上げてハンコを作っている。
コンピュータ文字では出せない柔らかく趣のある仕上がりが魅力だ。同氏がこれまで手がけた印影は、6月時点で数十万本以上。用命を受けてから作製しているため、決して同じ印影を使い回すことはない。
『お客様だけに唯一無二の印影を』の一点にこだわり、ひとつの作品を仕上げるように日々制作に励んでいる。
職人の手仕上げによる美しい印影の「世果報印鑑」
「世果報印鑑」は、沖縄の古言「世果報(ゆがふ)」、すなわち「世界の幸せや素晴らしいこと」を願う言葉にちなんで名付けられている。この印鑑を通じて、豊年や五穀豊穣など縁起の良い願いを込め、使用する人々に幸せが訪れることを願っているという。
彫刻は、京印章制作士・井ノ口清一氏が一つ一つ手作業で行い、唯一無二の印鑑を提供することに特化。熟練の職人による手仕上げにより、捺印時にも美しい印影を実現している。
沖縄北部の奥間海岸で井ノ口清一氏と偶然出会った書浪人善隆氏との特別な縁が、「世果報印鑑」誕生のきっかけとなったそう。
書浪人善隆氏は、多くのテレビ題字を手掛け、国内外で独自の色使いと手法の書画作品を展示する著名な書アーティストだ。
書浪人善隆氏がこの印鑑のために特別にデザインした字体は、まるでアート作品のように独特。
印鑑の世界に新たな風を吹き込む「世果報印鑑」は、似たような印影ではなく、個々に意味を持つ独特の印影を提供している。
資産運用や重要な意思決定に使用される印鑑は、他にない独特の印影であるべきだろう。
「世果報印鑑」は、機械製造のものとは異なり、押印時にもその美しさが際立つ印鑑だ。
賞を受賞した世果報印鑑に対する選定員のコメント
『おもてなしセレクション2024』を受賞した「世果報印鑑」について、選定員は「商品にこめる思いから、こだわりを感じます」や「外国ではめったに出会えない商品であるので非常にユニークで魅力的です。書体は特に日本を感じ、外国人にとっては新鮮さを感じます。」とコメントしている。
また、「海外では印鑑の使用頻度が低いため、外国人が購入する場合はお土産を目的として購入することがメインになると感じ、ギフト需要が高いです。」というコメントも寄せられた
唯一無二の印鑑が気になる人は、「世果報印鑑」をチェックしよう。
「世果報印鑑」詳細:https://e-nisino.com/kojin_yugahu
おもてなしセレクション公式サイト:https://omotenashinippon.jp/selection
(佐藤 ひより)