日本中では目まぐるしく、日々いろんなイベントがひらかれている。「そんな日本には、どのような土地があるのだろう」と、写真家として活動している私(仁科勝介)は、“平成の大合併”時に残っていた、旧市町村をすべて巡る旅に出た。その数は2000を超える。
今回、地域や自治体、企業の取り組み、新商品などの情報を発信するニュースサイト「ストレートプレス」で、それらを紹介する機会をいただいたので、写真を添えて連載をスタートした。
「ストレートプレス」内に登場するローカルな市町村と、関係があるかもしれない。
今回は、福島県旧会津高田町(会津美里町)を写真とともに紹介する。
Vol.257/福島県旧会津高田町(会津美里町)
旧会津高田町へやってきた。会津高田といえば、やっぱり伊佐須美神社である。前回の旅でも訪れた立派な神社。また以前、冬に会津若松市を訪れた際に、雪化粧の伊佐須美神社を訪れようとしたことがあった。しかし、会津若松市から公共交通機関で訪れようとすると、思っていた以上に遠いのだった。同じ会津地方、さらに同じ会津盆地であっても、会津若松市街地とは車で30分ほどの距離がある。だから、この機会を逃してはならないと、まっすぐ伊佐須美神社へ向かった。
すると、何やら様子が想像と違っていた。人の数が多く、交通整理の整備員がいる。途中でお祭りがひらかれていることに気づいた。神社の前には出店が並び、「第40回あやめ祭り」とある。伊佐須美神社の南に「あやめ苑」があり、そこを中心としたお祭りだった。家族連れの賑わい。図らずもお祭りの気配を味わうことができたのだった。
伊佐須美神社を訪れたのち、まっすぐ北に進んだ先にある、会津高田駅まで向かう。道中は日本の国旗もたなびいていた。お祭りの日だったからだろうか。日の丸がなくても、十分に味のある町並みだった。そして、駅の周辺に近づくほど、雰囲気は静かな住宅地へと変わっていった。
(仁科勝介)
仁科勝介(Katsusuke Nishina にしなかつすけ)/かつお
写真家として活動。1996年、岡山県倉敷市生まれ。広島大学在学中に、日本の全1741の市町村を巡る。
『ふるさとの手帖』(KADOKAWA)、『環遊日本摩托車日記(翻訳|邱香凝氏)』(日出出版)をはじめ、2022年には『どこで暮らしても』(自費出版)を刊行。
旧市町村一周の旅『ふるさとの手帖』:https://katsuo247.jp
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