ミューラル(壁画)アートを多角的に展開しているJAPAN AX PROJECTが、北海道札幌市と、札幌駅交流拠点北5西1・西2地区市街地再開発組合の後援の元、札幌駅の再開発エリアで、“魅力ある空間づくりを目的”としたミューラル(壁画)アートプロジェクト「SAPPOROミューラルアートプロジェクト」を、9月4日(水)~24日(火)の期間実施する。
再開発の経過をアートでポジティブに
ますますの再開発が進む札幌市は、特に札幌駅エリアにて、新幹線開通を見据え多くの大規模な再開発が行われている。しかし、新しい街の誕生を楽しみにするなかで、「街が出来上がるまで、無機質な壁に囲まれているよう」「何か、魅力ある空間を創造できないか」という思いも生まれている。
一方、国内では北海道エリアも含め、少しずつ壁画アートを活用した町おこしが進んでおり、大きな壁画アートは人々に元気や笑顔をもたらすと感じているというJAPAN AX PROJECT。
再開発によってどうしても起きてしまう無機質なプロセスを、巨大な壁画アートという方法でポジティブなプロセスにしていきたいと考えているとのことだ。
約100mの壁画アートを描く
9月に実施される「SAPPOROミューラルアートプロジェクト」では、期間中、札幌駅横北5西1エリアに設置されている仮囲いにて、日本最大級となる約100mの壁画アートを制作。
札幌駅横というパブリックな場所であり、そこに新しいアートカルチャーであるミューラルを描くことで、このまちの文化・芸術の発展や可能性を見せたいと考えているという。
アーティスト4名で1つの作品を制作
今回のプロジェクトに参加するアーティストは、国内外で活躍する4名。
確かな描写力・緻密なテクニック・現実を飛び越える自由な発想力を持ち、あえて画風を決めずに描くスタイルで壁画や飲食店舗内壁面アート、企業や行政へのアートワーク提供やライブペインティングイベント出演等、活動の幅を多岐に広げている、横浜出身在住ペインター/壁画家のKensuke Takahashi氏。
グラフティ、ストリートカルチャーを背景にリアルとデジタルを融合するARなど最新の技術を駆使してデジタルとフィジカルを交差させるミクスドメディアな制作活動を行うアーティスト・KAREZMAD氏。
主に曲線を用いた柄を描き、スケートボードやスノーボードから感じられる“流れ”、その合間に吸う煙草から立ち昇る“煙”、日々目に映る“ 植物”をイメージ、また、“和”を“輪”・“縁”を“円”と捉え、円形のオブジェクトを良く用いるWAIF ONE氏。
フリースタイルを重視したライブペインティングやミューラルを得意とし、自然と都会的なイメージを融合したアブストラクトなスタイルで描くYusei氏の4名で、1つの作品を制作していく。
持続可能な世界都市・さっぽろを描く
制作のメインテーマは、第2次札幌市まちづくり戦略ビジョンの目指すべき都市像である、「ひと」「ゆき」「みどり」の織りなす輝きが、豊かな暮らしと新たな価値を創る、持続可能な世界都市・さっぽろ。
壁画アートの制作期間は9月4日(水)~24日(火)だが、期間中、すべての日に制作しているわけではない。壁画掲出期間は、2026年春頃まで。
安心安全な制作を大きな目的のひとつとし、注意して制作を行っていくので、制作過程を見たい人は歩行者の交通の妨げにならないよう、滞留しないなど配慮しよう。
廃棄塗料を活用
また、同プロジェクトで使用する塗料は、協賛スポンサー・ニッペホームプロダクツより廃棄塗料を提供してもらい、それをアップサイクルし積極的に活用。サスティナブルな社会の実現について、壁画アート業界としても率先し取り組んでいく。
これから始まる、北海道札幌市でのミューラル(壁画)アートプロジェクトに注目だ!
JAPAN AX PROJECT:https://www.axpjt.com/
(佐藤ゆり)