京都市在住のライターが今回ご紹介する地域情報は、「第3回 京の地蔵盆・夏祭り体験会」。地下鉄東西線「京都市役所前駅」直結のゼスト御池地下街にて、8月31日(土)・9月1日(日)に開催される。
京都の夏の風物詩「地蔵盆」
「地蔵盆」とは、京都を始めとした近畿地方で、毎年8月中旬から下旬にかけて行われる民俗行事だ。特に京都では地蔵盆が盛んであり、町内の安全や子どもたちの健やかな成長を願う行事として脈々と受け継がれてきた。
地蔵盆では、町内のお地蔵様をお祀りするとともに、子どもたちがその周辺に集まって遊ぶというスタイルが一般的。また、老若男女問わず住民が参加することで、世代を越えた交流が生まれる場ともなっている。
地蔵盆のように、時代の中で変化しながら今も暮らしに息づいている伝統行事は多い。
そこで京都市では、無形文化遺産を守る独自の仕組みとして“京都をつなぐ無形文化遺産”制度を創設。その価値を再認識して内外に魅力を発信するとともに、未来に引き継いでいく気運を盛り上げようとしている。
地蔵盆は、2014年11月に「京の地蔵盆―地域と世代をつなぐまちの伝統行事」に選ばれた。
地蔵盆を守っていくために
「京の地蔵盆・夏祭り体験会」は、京都中小企業家同友会中京支部、及び京の地蔵盆・夏祭り相談会実行委員会が主催するイベントだ。
近年では、子どもの減少や生活スタイルの変化などに伴い、地蔵盆が簡略化されたり開催自体が難しくなったりするケースも増えているという。
そのような危機的状況にコロナ禍も重なり、「地蔵盆を残したい」という思いから、2022年6月以降の2回にわたって開催されてきた。3回目となる今年は、地域企業の団体と京都市の行政、さらに学生ボランティアがより協力関係を深め、産官学連携の事業となっている。
寺町広場のイベント
「第3回 京の地蔵盆・夏祭り体験会」の会場は3つのエリアに分かれている。それぞれの催しについて、詳しくみていこう。参加費は基本無料だが、一部有料のものもあるので注意してほしい。
ゼスト御池地下街の中央付近に位置する寺町広場では、8月31日(土)・9月1日(日)の両日ともに、3つの体験に参加可能だ。
ひとつはお地蔵様にお化粧をするという地蔵盆の伝統行事で、14時から15時頃に実施。もうひとつが15時から16時頃に行われる数珠回し体験で、お坊さんの読経とお話を聞くことができる。
そして、10時から17時の間は京都の企業による仕事体験・ワークショップも開催される予定。プログラミング・ドローンやマーブリング体験、ミニ畳作りなど、幅広いジャンルの体験に挑戦できる。なお、こちらの参加にはゲーム券が必要だ。
8月31日(土)の10時30分から11時30分には、納税協会京都ブロック青年部会連絡協議会による税金クイズが行われる。クイズにチャレンジした小中学生は、おもちゃ入りのガチャポンを1個つかみ取りできる特典も。参加は1人1回限りで、景品がなくなり次第終了とのこと。
さらに同日の10時から12時頃にかけては、壬生寺からゼスト御池までお地蔵様を運ぶプロジェクトがライブ中継される。
御幸町広場のイベント
続いて、ゼスト御池の地下駐車場側にある御幸町広場へ。
8月31日(土)・9月1日(日)の10時から17時には、子どもたちに嬉しい2種類のイベントが行われる。
ふわふわのトランポリンエアー遊具で、元気よく飛び跳ねるのもよし。お祭り・縁日イベントコーナーでは、おもちゃクジや射的、金魚すくいなど夏祭りらしい遊びを満喫しよう。
ただしどちらも使用できるのはゲーム券のみで、現金不可となっている。
河原町広場のイベント
最後に、地下鉄の駅側にある河原町広場を案内しよう。こちらで行われるイベントは、2日間とも無料で参加可能。
お楽しみステージでは、子ども達によるダンスや音楽の発表会イベントが15時30分から17時に開催される。また、17時から18時の夕方にかけては本格的な盆踊り体験ができるので、家族や親子一緒に踊ってみては。
さらに今回、「アソボーフェスタ」も同時開催。子どもたちに最新のおもちゃと触れ合ってもらい、おもちゃの魅力を思いっきり体感してもらうイベントだ。
参加費は無料で、午前の部は10時から12時、午後の部は13時から15時。それぞれ30分前から受付を開始する。
イベント概要
「第3回 京の地蔵盆・夏祭り体験会」は、8月31日(土)・9月1日(日)の2日間、10時から17時の間に開催される。申し込み不要で、一部の催しを除いて参加費は無料。
子どもたちの夏の思い出作りに、伝統的な地蔵盆を体験できるイベントはいかがだろうか。
■第3回京の地蔵盆・夏祭り体験会
会場:ゼスト御池地下街(河原町広場・寺町広場・御幸町広場)
住所:京都府京都市中京区下本能寺前町492-1
イベント詳細ページ:https://kyo-jizobon.sfsite.me
紫原もこ
生まれも育ちも京都のWebライター。とはいえ京都についてはまだまだ勉強中。趣味は観劇、美術館・神社仏閣巡り。