広島県庄原市にある国営備北丘陵公園で「ウインターイルミネーション 2024-2025 備北イルミ」を開催中だ。

11月9日(土)にスタートした同イベントは、2025年1月13日(月・祝)までの約2か月にわたって光によって演出された光景を楽しむことができる。

今年で30回目、ロングランイベント「備北イルミ」

「ウインターイルミネーション 2024-2025 備北イルミ」は、今年で開催30回目を数える国営備北丘陵公園の冬の風物詩となるイベントのひとつ。

丘陵の地形と樹木を生かした奥行き感のある装飾が特徴で、3つのエリアにてそれぞれ異なる演出が楽しめるのも魅力だ。

そんな「ウインターイルミネーション 2024-2025 備北イルミ」の全体のテーマは「ワンダフルナイト」。エリアは中の広場、ひばの里、花の広場の大きく3つに分かれている。

中の広場は「不思議の国のアリス」をテーマに、物語の世界に登場するキャラクターたちがイルミネーションで表現される。

ひばの里は「創造のあかり-大地・海・空ｰ」をテーマに「大地」の火山、「海」の生き物や波の軌跡、「空」の天体や天の川など、生命の誕生により育まれる光景が広がる。

画像は「ミラーボーラー 魔法の宮殿」

特別有料エリア・花の広場では、インスタレーションアート集団「ミラーボーラー」が創り出す音と照明と光のオブジェによる空間演出を楽しめる。「魔法の宮殿」をテーマにしたアート作品が、輝きで満たされる不思議な空間にゲストをいざなってくれそう。

光と影で演出する多彩なイベント

そのほかにも、イベントが目白押しだ。

約4分間に約100発の花火が打ち上がる「ILLUMI＆花火のコラボ」は、夜空に輝く花火とイルミネーションの光景を楽しめる。開催日時は毎週土曜日の18:30から。中の広場、ひばの広場、花の広場から観覧可能だ。ただし、花の広場は、前述の通り有料エリアのため、「ILLUMI＆花火のコラボ」を観覧する際にも別途入場料が必要。

上画像は昨年開催の影絵劇から

光と影の世界をもっと楽しみたい、という人には「影絵劇『雪女』」もおすすめ。日本の伝承を元に小泉八雲が書いた、美しい妖怪・雪女と若いきこりの恐ろしくも切ない物語が幕に映る影絵にて語られる。

場所はひばの里 神楽殿で、12月21日(土)までの毎週土曜日、19:00と19:50に上演される。

ほかにも、『つるのおんがえし』の一場面が障子絵で楽しめる投影影絵や、実演による「機織り影絵」も実施中。詳細については、公式サイトで確認可能だ。

和の灯りによる演出として、和紙と蔓(つる)を使用した「彩り鮮やか和紙あかり展」も同エリアのさとやま屋敷にて常時展示中。心がほっと安らぐような柔らかい和の灯りに包まれながら、日ごろの疲れをひととき癒してみてはいかが。

毎日楽しめるプログラムでは「イルミネーショントレイン」も見逃せない。常時はレトロでポップな「ロードトレイン」が、色鮮やかなイルミネーションを施して登場。中の広場の専用乗り場から乗車可能。

乗車料金は3歳以上500円。気になる人は公式サイトで詳細をチェックしてみて。

クリスマスイベントも楽しめる

期間中にはイルミネーション以外にも、さまざまなイベントも用意される。

12月21日(土)・22日(日)には、ひばの里・やきもの工房で、植物のつるや木の実を使って作るクリスマスシーズンにぴったりの「クリスマスリースづくり」を開催。参加料は1作品800円から。定員は1日30組まで。

また、12月10日(火)～30日(月)まで、同エリア下の農家で通年開催の「わら細工体験」に季節限定で「ミニリース」と「しめ縄」が登場。参加料は無料。こちらも定員は1日30名まで。

クリスマスに向けたイベントをもっと楽しみたい人は、「里山の駅 庄原ふらり」にて12月15日(日)11:00～15:00開催の「クリスマスマルシェ」をのぞいてみては。

クリスマスにちなんだグルメや手作り雑貨が集合する同マルシェへは、国営備北丘陵公園北入口から無料で入場可能。カフェやランチメニューがそろった「軽食きゅうくん」も同エリア内にあるので、休憩場所のひとつに選んでみるのもよさそう。

そのほかにも、期間中には地元庄原市一木町のそば粉を使った「手打ちそばづくり」やなぞときイベント「恐竜なぞときアドベンチャー！」など、親子で楽しめる体験イベントが開催される。

日本神話の伝承が語り継がれる街

広島県北東部、中国地方のほぼ中央に位置する広島県庄原市は、県内有数を誇る1,200ｍ級の高峰と森林、「江の川水系」と「高梁川水系」へと分岐するこの地の沢を源流域とした河川など、水と緑に恵まれた豊かな自然環境を持つ。

また古くから語り継がれる歴史も多く、日本神話においてイザナミノミコトが葬られたと記されることで有名な比婆山、神武天皇陵と言い伝わり日本ピラミッドともいわれる葦嶽山など、古代からの歴史とロマンにもあふれている。

そんな庄原市にある国営備北丘陵公園は、「ふるさと・遊び」をテーマにした中国地方唯一の国営公園。マツダスタジアム約148個分もの広大な園内では、四季折々の花、アクティビティやワークショップなどを楽しめるほか、湖畔を臨む美しい景観が魅力のレイクサイドグランピング施設「湖畔ステイズ庄原」や、日本オートキャンプ協会が五つ星に認定したキャンプ場「備北オートビレッジ」も備わる。

この自然あふれる国営備北丘陵公園で、冬だけに現れる光の魔法に包まれる世界を体験してみては。

◼️ウインターイルミネーション 2024-2025 備北イルミ開催概要
開催日時：2024年11月9日(土)～2025年11月13日(日・祝)9:30～21:00
※土曜日のみ21:00まで。12月27日(金)までの平日は14:00～21:00の開園
※休園日：毎週月曜(12月30日、1月13日は開園)、12月31日(火)、1月1日(水)
場所：国営備北丘陵公園
住所：広島県庄原市三日市町4-10
詳細：https://www.bihokupark.jp/special

(Kanako Aida)