沖縄県浦添市に本社を構える沖縄トヨタ自動車は、WHILL社が開発する免許不要の近距離モビリティ「WHILL(ウィル)」を一時利用できる「WHILLモビリティサービス」を、「ホテルゆがふいんおきなわ」と名護漁港内「名護市観光情報センター」にて、2025年1月24日(金)までの期間限定で実施している。
なお、この取り組みは、スマートシティ名護モデル推進事業の一環だ。
サービス実施の背景
名護市では、よりよい地域づくりを目指すとともに、他地域の参考にもなるようなスマートシティ名護モデルの実現に向けて、官民連携でさまざまな施策が積極的に進められてきた。
昨今では、法改正に伴う「合理的配慮の義務化」や、旺盛なインバウンド需要も相まって、観光・旅行業界において、特にアクセシビリティ環境整備の機運が高まっており、快適な移動サービスを含む対策が活発化しているそう。
こうした背景を受け、地域のモビリティライフを多角的に支える沖縄トヨタ自動車は、自社で取り扱う「WHILLモビリティサービス」を、観光客が多く訪れる名護市の2スポットにて実施することとした。
同社は、あらゆる人が当たり前かつ快適に移動や散策ができる観光二次交通として「WHILLモビリティサービス」を展開し、アクセシビリティ環境を整える方針だ。
近距離モビリティ「ウィル」
「ウィル」は、免許不要で歩行領域を走行できる近距離モビリティ。誰もが簡単に操作できるほか、電動であるため走破性が優れていること、高いデザイン性から観光先の景観にも馴染みやすいことなどを特長としている。
「Model C2」は、高いデザイン性と5cmの段差乗り越え、後輪を軸にその場で一回転できる小回り能力、リアサスペンションを採用した滑らかな乗り心地などを特長とし、「Model F」は、軽量化を実現した折りたためるモデルだ。
「Model S」は、歩道を走れるスクーター型で、ハンドルがあることで屋外を安定して長く走ることができる。
2024年9月に発表された「Model R」は、スクーター型のハイパフォーマンスモデル。その場旋回やバッテリー着脱などが可能となったことで住環境を選ばず生活に取り入れやすいのが特徴だ。
「WHILLモビリティサービス」実施概要
「WHILLモビリティサービス」は、近距離モビリティを施設内外に導入できる法人向けサービス。保険/メンテナンス・機体管理システムをパッケージ化することで、運営者の導入負担を軽減するとともに、導入先の環境にも柔軟に対応する体制を整えている。
今回は、「ホテルゆがふいんおきなわ」と「名護市観光情報センター」でサービスを実施。貸出時間はいずれも10:00~16:00で、1回の利用は最長2時間までとなっている。利用料金は無料だが、簡単なアンケートに協力してほしいとのことだ。
利用条件として、「体重115kg以下」「着座時に足置きに足が付く」「操作に必要な注意力などを備えている」といったことが定められている。
利用者は、専用のレンタルアプリ「WHILL Rental」を使い、貸出手続きと返却手続きを行う。なお沖縄トヨタ自動車は、同アプリを活用することで、将来的に懸念される労働力不足への一つの解決策となることを期待している。
レンタルアプリ「WHILL Rental」について
レンタルアプリ「WHILL Rental」は、スマートフォン端末にダウンロードしてアカウント登録することで、誰でも利用可能。マップ上には「ウィル」を借りられる施設や場所、利用できる「ウィル」のモデルや貸出方法が表示される。
借りるときは、利用する機体と利用プランを選択して決済完了した上、機体に貼付されたQRコードを読み取ることで解錠して利用可能。乗車中はアプリから施錠も可能で、お手洗いや買い物など機体から一時的に離れる際も安心だ。
利用後は、借りた場所に機体を戻し、アプリで返却手続きを行う。
周辺に見どころが点在する「ホテルゆがふいんおきなわ」と「名護市観光情報センター」を拠点に、シニア世代や体力などに不安を抱える人などが「ウィル」を利用することで、本人はもちろん、これまで車椅子を押していた家族などが気兼ねなくその場を満喫できるようになりそうだ。
■WHILLモビリティサービス概要
貸出場所:①名護市観光情報センター(名護漁港内)/②ホテルゆがふいんおきなわ
期間:2025年1月24日(金)まで
※①名護市観光情報センターは、12月30日(月)~2025年1月3日(金)の期間は休み
貸出時間:いずれも10:00~16:00
URL:https://www.okinawa-toyota.co.jp/corporate/local-contribution/nagoshijissyoujigyou
※実施内容は予告なく変更となる場合がある
(Higuchi)