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日本財団母乳バンク

日本財団母乳バンクが、初の全国1万人・全世代調査「母乳バンク・ドナーミルク認知度調査」を実施

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プレママ・プレパパ層と親世代での認知の二極化が浮き彫りに

一般財団法人日本財団母乳バンク(東京都中央区、理事長:水野克巳)は、全国の17歳以上の男女1万人を対象とした、「母乳バンク」「ドナーミルク」の認知度調査を実施しました。全世代を対象とした認知度調査は全国初となります。

全体的な認知度は1~2割(「母乳バンク」22.6%、「ドナーミルク」14.0%)と低い一方で、出産を控えたプレママ・プレパパ層は5~6割(「母乳バンク」59.2%、「ドナーミルク」55.4%)と高く、世代間で大きなギャップがあることが明らかになりました。
また、出産を控えたプレママ・プレパパ層の、ドナー登録意向(推奨意向)は53.2%、ドナーミルク利用意向は45.2%と高い水準ですが、いずれも全体の約半数は判断材料が不足している「浮動層」であることから、ドナー登録やドナーミルク利用において、周囲の理解がハードルとなる可能性が示唆されました。

ドナーミルクの安定供給および調査研究に加え、周知啓発を柱に活動する当財団として、多層的な情報発信を行ってまいります。

「日本財団母乳バンク 母乳バンク・ドナーミルク認知度調査」結果概要

調査概要
調査対象:日本全国の17歳以上の男女10,000人(男性4,859人、女性5,141人)
 ※各年齢層/性別×年代×居住エリアで人口構成比に基づき割り付ける。
 ※「妊娠中」と回答した場合をプレママ・プレパパ、「2歳未満の子がいる」と回答した場合を「ママ・パパ」とする(プレパパ:94人・プレママ:63人、パパ:94人・ママ:143人)
実施期間:2026年1月19日~1月28日
調査手法:インターネット調査
調査主体:日本財団母乳バンク 調査協力:株式会社クロス・マーケティング

1. 認知度
全体の認知率は「母乳バンク」22.6%、「ドナーミルク」14.0%と低水準に留まるが、【プレママ・プレパパ】の認知率は59.2%/55.4%と認知レベルが二極化。
- 特に「内容まで知っている」層は全体で見ると母乳バンクで4.5%、ドナーミルクで2.9%と、理解度は低い水準にある。関心の高い当事者層と、それ以外の層(親世代など)との間で、知識レベルの断絶(二極化)が顕著である。
- 献血(89.2%)や骨髄バンク(85.1%)などの先行指標であるドナーバンクと比較しても、母乳バンク(22.6%)の認知度は大きく差をあけて低い。

      「母乳バンク」の認知率            「ドナーミルク」の認知率


設問:あなたは「母乳バンク」や「ドナーミルク」という言葉や仕組みをご存知でしたか。

【全体】             【プレママ・プレパパ/ママ・パパ】

設問:以下の医療・ドナー制度について、あなたはどの程度ご存知ですか。

2. ドナー登録意向(ドナー登録したい/してほしい)
全体の約半数が「どちらともいえない」と回答。また、【プレママ・プレパパ】では登録意向が高い(計53.5%)が、子育て層である【ママ・パパ】では計30.5%に低下。
- ドナー登録意向は、全体で「ぜひ登録したい(してほしい)」が5.2%、「やや」が12.5%(計17.7%)に留まり、約半数(49.8%)が「どちらともいえない」と回答している。全体としては判断材料が不足している「浮動層(どちらともいえない)」が非常に多い。
- 【プレママ・プレパパ】においては、登録意向が計53.5%(ぜひ28.9%+やや24.6%)と過半数に達し、全体を大きく上回る高いポテンシャルを示している。
- 一方で、子育て層である【ママ・パパ】では計30.5%(ぜひ12.5%+やや18.0%)に低下している。【プレママ・プレパパ】の高い意欲が、産後の多忙さや身体的負担といった現実的なハードルに直面し、【ママ・パパ】の段階で低下する構造がうかがえる。


設問:もしあなたが(あるいはあなたのパートナーが)授乳期の女性で、母乳を提供できる状況だったとしたら、「母乳ドナー」として登録したい(してほしい)と思いますか。

登録意向の最大の理由は「小さく生まれた赤ちゃんを助けたい(71.9%)」という純粋な利他性。
- 全体では、「小さく生まれた赤ちゃんを助けたいから」(71.9%)、「社会貢献になるから」(60.7%)が特に高く、純粋な利他性や人助けの精神が登録意向を支える最大の基盤となっている。
- 【プレパパ・パパ】においては、「無理なく提供できそう(32.0%)」「今しかできないから(26.0%)」が全体を上回っており、理念だけでなく、現実的な「実行のしやすさ」、「期間限定性」が具体的なアクションの引き金になっている。


設問:先ほどの設問で「ぜひ登録したい(してほしい)」や「やや登録したい(してほしい)と回答されました。その理由をお知らせください。

3. ドナーミルクの利用意向(必要があればドナーミルクを利用したい)
出産を控えた当事者はドナーミルクを肯定的に捉えている。また、全体として否定派は少ないが、判断材料が少なく態度を決めかねている「浮動層(どちらともいえない)」が多数。
- ドナーミルクの利用意向は、全体で「ぜひ利用したい」が10.2%、「どちらかといえば利用したい」が19.5%(計29.7%)に留まり、約4割(43.6%)が「どちらともいえない」と回答している。
- 出産を控えた【プレママ・プレパパ】においては、利用意向が計45.2%(ぜひ22.3%+どちらかといえば22.9%)に達し、全体を15ポイント以上上回る高い受容性を示しており、子どもの健康を守る選択肢としてドナーミルクを肯定的に捉えている。一方で、育児中の【ママ・パパ】では計36.9%(ぜひ15.5%+どちらかといえば21.4%)とやや低下する。


設問:もしご自身のお子様がドナーミルクを必要とする状況になったとしたら、あなたは親として利用したいと思いますか。

利用したくない理由として、全体では「感染症などが心配(40.1%)」、「衛生面が心配(38.4%)」が上位を占め、見知らぬ他人の母乳を取り入れることへの品質管理や安全性への不安が最大の心理的障壁となっている。
- 一方で、当事者である【プレママ・プレパパ】は、衛生面への不安(24.4%)が全体を10ポイント以上下回っており、安全性に対して比較的冷静に理解している一方で、認知率の低い一般層の懸念(感染症・衛生面)が、当事者であるプレママ・プレパパの利用を阻害している可能性がうかがえる。


設問:先ほどの設問で「どちらともいえない」/「どちらかといえば利用したくない」/「まったく利用したくない」と回答されました。その理由をお知らせください。

4. ドナー登録やドナーミルク利用への抵抗を軽減するために
ドナー登録を前向きにするために必要な支援として、全体では「衛生管理の説明(46.1%)」がトップだが、【プレママ】ではそれが 25.4% に留まっている。
- 【プレママ】は、「ドナー登録者のコミュニティ(23.8%)」や「母乳育児情報(22.2%)」を求めている。事務的な説明よりも、孤立しがちな育児期における「社会とのつながり」や「共感」を価値として感じている。


設問:登録を前向きにするために、どのような情報や支援が必要ですか。

- ドナーミルク利用への抵抗を減らすための取り組みについては、全体では「医師からの説明(53.2%)」を強く求めている一方で、【プレママ・プレパパ】は「保険適用や公的補助(47.8%)」といった経済的・制度的な安心に関心が高い(実利志向)。


設問:利用への抵抗感を減らすために、どのような取り組みが必要だと思いますか。

そのほかの項目など調査結果の詳細は資料「日本財団母乳バンク『母乳バンク』『ドナーミルク』認知度調査結果」をご参照ください。
d146125-10-e644be8e70c6070059cf8886151b9750.pdf(参考)

低温殺菌後のドナーミルク(80mlボトル)
【母乳バンクとは】母乳バンクは、ご自身のお子さんが必要とする以上に母乳がたくさん出るドナーの方々から母乳を寄付していただき、適切に低温殺菌処理・細菌検査・冷凍保管した後、「ドナーミルク」として新生児集中治療室(NICU)に入院している早産・1,500g未満の極低出生体重の赤ちゃんに提供する仕組みです。


低温殺菌処理のための分注作業
【ドナーミルクの必要性】母乳バンクが対象とする早産・1,500g未満の極低出生体重の赤ちゃんは、壊死性腸炎や未熟児網膜症、慢性肺疾患などさまざまな病気や感染症のリスクにさらされています。小さく生まれた赤ちゃんにとって、母乳は必要な栄養素だけでなく、腸の成熟を促す物質も含んでいるため、最適な栄養食かつ「おくすり」にもなります。しかし、早産や特定の理由により母乳が出ない、または与えられない場合があります。このような場合に、母乳があげられるようになるまでの間をつなぐのが「ドナーミルク」です。


研究員の研究風景
【日本財団母乳バンクの役割】日本財団母乳バンクは、ドナーミルクを通じて小さないのちと元気のたすきをつなぐことで、より良い世界を創り出すことを目指しています。以下の3つの軸で活動を行っています。
1. ドナーミルクの管理及び安定供給
2. ドナーミルクの安全性と効果の調査研究
3. 母乳バンクに関する周知啓発


施設内観
【母乳バンクを取り巻く課題】ドナーミルクの需要は十分にあるものの、母乳バンクを利用できるNICUは全国で131施設、さらに、ドナーとなる女性がドナー登録するための問診・血液検査を受けることができる「ドナー登録施設」は全国で64施設しかありません(いずれも2026年5月22日現在)。日本財団母乳バンクでは、より多くの赤ちゃんが安定的にドナーミルクを利用できるように周知啓発活動にも力を入れています。

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