「薬よりつながりを処方する」実践を深化。福井から、暮らしと生きがいを支える地域医療モデルへ
医療法人社団オレンジ(所在地:福井県福井市、理事長:紅谷浩之、以下:当法人)は、当法人が運営する福井市二の宮で内科・小児科・訪問診療を行う「つながるクリニック」の名称を、2026年4月1日より「つながるポジティヴヘルスクリニック」へ変更しました。
同クリニックがこれまで掲げてきた「薬よりつながりを処方する」という姿勢を土台に、病気の有無だけでなく、その人の暮らしや生きがい、地域との関係性まで含めて健康を捉える「ポジティヴヘルス」の考え方を、名称と実践の両面でより明確にしていきます。

2022年12月竣工の社屋
名称変更の背景:「つながり」を大切にしてきた医療から、その先へ
つながるクリニックは2016年に開業し、医療と利用者の暮らし・家族・未来・地域をつなげ、「地域とともに生きる」を合言葉に、一般内科、小児科、訪問診療、健康診断や予防接種、よろず相談など幅広い診療を行ってきました。医療法人社団オレンジ全体でも、在宅医療を起点に医療・福祉・暮らしに関わる事業を展開しています。
一方で、地域医療や訪問診療を取り巻く環境は大きく変化しています。日本の高齢化率は29.3%、福井県は31.8%に達しており、厚生労働省も、高齢単身世帯の増加や複数疾患を抱える人の増加を背景に、医療と介護の連携の必要性が高まっているとしています。福井県も第8次医療計画の中で、在宅医療の推進と多職種連携の強化を掲げています。(※内閣府「令和7年版高齢社会白書」、福井県「福井県における在宅ケア体制」)
こうした中で当法人は、症状を診るだけでなく、対話を続けながら「その人がその人らしく暮らし続けられること」を重視する実践を続けてきました。
新名称に込めた思い:「ポジティヴヘルス」を、地域で自然に実感できる医療へ
「ポジティヴヘルス」とは、オランダで提唱された、健康をより広く捉える考え方です。病気や症状だけを見るのではなく、身体の状態、心の状態、生きがい、暮らしの質、社会とのつながり、日常の機能といった多面的な視点から、その人自身の力や可能性に光を当てます。本人の自己理解と対話を通して、これからどう生きたいかをともに考える点に特徴があります。
参考:Institute for positive health(オランダ・ポジティヴヘルス協会)
医療法人社団オレンジは、2015年からオランダの現場を訪れ、パンデミック期間中を除き2019年からはポジティヴヘルス研修と視察ツアーを実施。さらに2023年には一般社団法人ポジティヴヘルスジャパンの設立にもつながる動きを進め、この考え方を単なる理念ではなく、現場で育ててきた経緯があります。
私たちが目指すこと:日々の診療から、地域の対話の場づくりまで
新名称のもとでも、同クリニックが提供する基本的な診療機能は変わりません。内科・小児科・訪問診療を軸に、必要な医療を届けながら、利用者さま一人ひとりの暮らしや家族背景、地域との関係性も含めて伴走する医療を続けていきます。
ポジティヴヘルスは医療福祉にとどまらず、教育やまちづくりにも広がる概念として発展しており、地域包括ケアのこれからを考えるうえでも示唆の大きい考え方です。医療法人社団オレンジ全体でも「ポジティヴヘルス」の概念に関する研修やワークショップを継続実施中です。専門職が一方的に正解を示すのではなく、「いま何に困っているか」「これからどうありたいか」などをともに言葉にしていく対話を重視し、医療・介護・地域のあいだにある分断を少しずつ埋めていくことを目指しています。
今後の展望
地域で暮らす人々が直面する課題は、病気そのものだけではありません。通院のしづらさ、家族の介護負担、孤立、将来への不安、仕事や子育てとの両立など、健康は生活そのものと深く結びついています。だからこそ、これからの地域医療には、診断や処方に加え、本人の望む暮らしを支える視点が求められます。
つながるポジティヴヘルスクリニックは、「治す」だけでなく、「その人らしく生きる」を支える地域医療を推進していきます。ロゴやウェブサイト等の表記は順次変更予定です。今後は日々の診療に加え、法人内外の学びの機会や地域との協働も通じて、ケアの現場にポジティヴヘルスの考え方が自然に定着していくことを目指します。
院長・スタッフコメント
2016年に医業承継し、外来機能をメインとしたクリニックとして10年周年を迎え、11年目に突入しました。「薬よりつながりを処方する」をコンセプトに、日々の診療と並行して地域にとっての私たちの役割は何かを日々イメージしながら駆け抜けてきました。スタッフにて行う毎月定例会議において、ある時期を境にこれまでのつながるクリニックの歴史、活動を始めるまでの思い、やり始めてから感じる地域についてなど対話を重ねこれからの変化などを深掘りしてきました。未来を考えるうちに、「薬よりつながりを処方する」に加えて、正解より対話を大切にしてきたこと、関わる方々の生き方を中心に一緒に考えたいと常に思ってきたこと。スタッフ1人1人が活動や診療に取り入れていたのは、ポジティヴヘルスの概念や6つの側面と重なりある、ということに気づきました。次なる私たちの変化として、10周年を経たつながるクリニックはポジティヴヘルスをクリニック名に入れて、ますますポジティヴヘルスを実装していきます。
(つながるポジティヴヘルスクリニック 院長・スタッフ一同)

つながるポジティヴヘルスクリニック 院長 前田亜里紗、スタッフ一同
取材のご案内
名称変更の背景や、ポジティヴヘルスを地域医療にどう実装しているのかについて、院長・スタッフへの取材、院内撮影、外観撮影に対応いたします。福井・北陸エリアにおける地域医療、在宅医療、多職種連携、ポジティヴヘルス実践の取材先として、ぜひご活用ください。

クリニック概要
名称:つながるポジティヴヘルスクリニック
(旧名称:つながるクリニック)
名称変更日:2026年4月1日
所在地:〒910-0015 福井県福井市二の宮2丁目25-8
診療内容:内科、小児科、訪問診療 ほか
電話番号:0776-27-1550
メール:info@tunagaruclinic.jp
※ロゴ・ウェブサイト等の表記は順次変更予定です。
医療法人社団オレンジ
(レポート作成者・お問い合わせ)
本レポートを作成団体に無断で転送すること、使用することを禁じます。
所在地:〒910-0018 福井県福井市田原1-2-20
代表者:紅谷 浩之
設立年月日:2011年2月
URL:https://orangeclinic.jp/
オレンジグループは、「人の暮らしをBe happy!に」をテーマに、国内3県で在宅医療を起点とし、衣食住を含んだ事業活動を行っています。在宅医療クリニックを4つ展開、オレンジグループとして、医療的ケア児のための通い場(福井、長野)、チェアクラフト工房(石川)、パーソナルトレーニングチーム(福井、長野)みんなの保健室(福井2拠点)、カフェ事業(福井2拠点)、特別養護老人ホーム(福井)を運営しています。
◯レポート作成者
唐川・近藤・勝木・藤岡 他オレンジスタッフ
文責:医療法人社団オレンジ 藤岡聡子
お問い合わせ:info@orangeclinic.jp